Project/Area Number |
23K18304
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 54:Internal medicine of the bio-information integration and related fields
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
綿田 裕孝 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60343480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 友哉 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10581449)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 2型糖尿病 / 膵β細胞 / オートファジー |
Outline of Research at the Start |
2型糖尿病の膵β細胞不全の病態の主要因の一つは膵β細胞数の減少である。そのメカニズムとして膵β細胞から膵α細胞を主とする細胞への分化転換が大きく関与する。本研究では、このメカニズムを解明し、分化転換を制御することで、画期的な糖尿病治療法の確立を目指す。この目的で、本研究ではAAVで構築したゲノムワイドsgRNAライブラリーを膵β細胞特異的Cas9発現マウスに投与し、膵β細胞特異的な遺伝子スクリーニング法を確立し、その方法を用いて、膵β細胞からα細胞への分化転換抑制因子をスクリーニングすることに挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2型糖尿病の根本病態がインスリン抵抗性に対する膵β細胞機能不全であり、膵β細胞機能低下が経時的に進行することを考えると、膵β細胞機能温存を目指した治療法を確立することが求められる。 オートファジーは細胞内の主要なタンパク分解系であり、細胞の恒常性維持に重要な役割を担っている。申請者のこれまでの研究の結果、2型糖尿病ではオートファジー活性が低下しており、それが膵β細胞機能低下を引き起こすことがわかっている。したがって、膵β細胞特異的なオートファジー活性化薬が有用である可能性がある。そこで本研究においては申請者らが独自に作成したpHluorin-LC3-mCherry発現MIN6細胞を用いてハイスループットスクリーニングを行い、オートファジーフラックスを上昇させる化合物の同定を試みた。9600種類の化合物のなかで、4種類の化合物を活性化剤として同定した。 その後、この化合物の作用に関してMIN6細胞で検討を続けた。長時間の脂肪毒性はMIN6細胞のオートファジーフラックスを低下させたが、2種類の活性化剤は脂肪毒性に伴うオートファジーフラックスの低下を改善した。 これまでの申請者らの検討では、mTORの阻害によりオートファジーを活性化する薬剤では膵β細胞毒性があった。そこで、本薬剤の作用機序をMIN6細胞を用いて調べたが、1種類の薬剤によるオートファジーフラックスの上昇はmTOR非依存性でありWIPI-1が関与しない可能性がある。またTorin1と同様にAtg9の発現を誘導するとともに、オートファゴソーム成熟も確認できた。したがって、本化合物は膵β細胞におけるオートファジー促進剤として有望である可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Previous studies by the applicant have shown that autophagy activity is decreased in type 2 diabetes, which leads to pancreatic β-cell dysfunction. Therefore, an autophagy activator specific for pancreatic β-cells may be useful. In this study, we conducted high-throughput screening using pHluorin-LC3-mCherry-expressing MIN6 cells. Among 9600 compounds, four compounds were identified as activators.In MIN6 cells treated with FFA, 2 of the activators ameliorated the lipotoxicity-associated reduction in autophagic flux. While in previous studies by the applicants, drugs that activate autophagy by inhibiting mTOR had β-cell toxicity, the increase in autophagic flux by one drug is mTOR-independent. Therefore, this compound may be a promising autophagy-promoting agent in pancreatic beta cells.
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Strategy for Future Research Activity |
今回、膵β細胞においてmTORとは独立してオートファジーを活性化する可能性のある薬剤を同定することができた。そこで、本薬剤をもちいて、まずは生体における血糖値改善効果を検討する。具体的にはAkitaマウスやレプチン欠損マウスなどの糖尿病モデルマウスに投与して血糖値に与える影響を検討するとともに、インスリン分泌の評価をおこなう。さらに膵島オートファジーフラックスの評価としてフラックスモニターマウスを作成するとともに、電子顕微鏡による形態学的検討をおこなう。 さらに、今回同定した薬物はmTOR非依存性にオートファジーを活性化させるため、どのような機序で活性化を起こすのかに関して、主要Atg欠損MIN6株を用いて検討を行う。
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