Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
進化過程で獲得したが機能が未知であるゲノム内在性レトロウイルス因子(ERVs)の同定・機能解析から妊婦の致死性疾患である妊娠高血圧症候群(HDP)の早期発症機序を解明する。HDPは妊婦の約10%が罹患し、母子共に致死的な緊急性の高い重点疾患であるが、現時点での根本的な対処法は妊娠の終了のみである。原因として、完全な妊娠生理が未だ明らかになっておらず、特に胎盤の構成細胞であるトロホブラスト細胞の分化・融合に関わる因子群が完全に解明されていないことあげられる。本研究は、機能が未知であるERVs因子群に着目し、トロホブラスト細胞の分化・融合機構の解明から早期HDPの発症機序を明らかにする。