Project/Area Number |
23K18363
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 57:Oral science and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清島 保 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20264054)
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 上皮系細胞 / p130Cas / 骨形成 / 骨代謝調節機構 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、我々の海綿骨が著しく増加した上皮系細胞特異的p130Cas欠損マウスを用いて、これまで知られていない上皮系細胞によるp130Casを介した骨形成抑制機構に着目し、この責任細胞や分子機序を明らかにし、新しい骨代謝制御機構を解明するだけでなく、骨粗鬆症などの骨代謝疾患の治療へ展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
p130Casは、細胞外刺激に応じて細胞質で他の分子と複合体を形成することで細胞機能を調節するアダプタータンパク質である。我々は、これまでに破骨細胞特異的、または上皮細胞特異的p130Cas欠損マウスを樹立し、破骨細胞の骨吸収過程、およびエナメル質の石灰化にp130Casが重要な役割を担っていることを明らかにした。本研究では、上皮細胞特異的p130CascKOマウスの遺伝子組替え効率を高める目的で、ヘテロマウス同士を交配し、KRT14-Cre+/+のホモ接合体p130CascKOマウスを作製すると、身体の小さな上下顎切歯を持たないマウスが得られた。予想外に、p130CascKOマウスでは大腿骨骨髄中の海綿骨量が著しく増加していることを見出した。海綿骨が増えた原因として、破骨細胞のp130Casが欠失した可能性を検討したが、破骨細胞はp130Casを発現していた。従って、p130CascKOマウスにおける骨の増加は、これまで知られていない上皮系細胞によるp130Casを介した骨形成抑制機構が失われたためと考えられた。p130CascKOマウスでp130Cas欠失の標的細胞を解析するため、KRT14-Cre酵素による遺伝子組換え依存的にGFPを発現するレポーターマウス(TdTomato/GFP x KRT14-Cre)を入手し、交配を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
萌芽の採択の発表から今年度の残り期間が短いことを想定し、今年度は、KRT14-Cre酵素による遺伝子組換え依存的にGFPを発現するレポーターマウス(TdTomato/GFP x KRT14-Cre)を入手し、交配を開始することを予定していたので、予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
p130CascKOマウスでp130Cas欠失の標的細胞を解析するため、KRT14-Cre酵素による遺伝子組換え依存的にGFPを発現するレポーターマウス(TdTomato/GFP x KRT14-Cre)を樹立する。骨組織および骨髄から、セルソーター(FACS)を用いてGFP陽性細胞を分取し、シングルセルRNA-seq解析でGFP陽性細胞群を性格づけする。さらに、同定される細胞のマーカー抗原やGFP免疫染色を行い骨・骨髄環境における標的細胞の局在と同細胞のp130Casの発現を確認する。 p130CascKOマウスにおける遺伝子発現の変化を解析するために、p130Casflox/flox x TdTomato/GFP x KRT14-Creマウスを樹立する。実験1と同様にGFPの発現で骨組織から分取した細胞群のRNA-seq解析を行い、Creのコピー数に依存して変動する遺伝子群を抽出する。これらのGO解析から、p130CascKOマウスにおける骨量増加に重要と考えられる候補分子を明らかにする。さらに、コントロールおよびp130CascKOマウス由来GFP陽性細胞と骨芽細胞の共存培養を行い、骨形成能を検討する。
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