Development of a novel detection probe based on the neuraminidase substrate specificity of human epidemic viruses
Project/Area Number |
23K18402
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 58:Society medicine, nursing, and related fields
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
高橋 忠伸 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (20405145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坪 忠宗 広島国際大学, 薬学部, 准教授 (30365879)
池田 潔 広島国際大学, 薬学部, 教授 (40168125)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | シアリダーゼ / ノイラミニダーゼ / ウイルス / 蛍光プローブ / イメージング |
Outline of Research at the Start |
インフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルスの各シアリダーゼ活性を識別できる新規酵素プローブを探索する。具体的には、シアリダーゼが認識するシアル酸構造を改変したプローブを作成して、各ウイルス種や各シアリダーゼ血清型に対する反応性を比較し、ウイルス種やシアリダーゼ血清型に特異的な酵素プローブを開発する。蛍光物質構造を改変することで、異なる蛍光色を発する酵素プローブを作成する。ウイルス種やシアリダーゼ血清型を同時に蛍光色で判定可能な新規酵素プローブを開発する。衛生検査機関等においてウイルスの同定や血清型の判別、感染細胞の確認、ウイルス株の単離の作業が大きく効率化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザウイルス、ムンプスウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルスやこれらの感染細胞の表面には、シアル酸を切断する加水分解酵素「シアリダーゼ」が発現する。代表者と分担者らは、シアリダーゼの酵素活性の存在位置を簡単に蛍光化する「酵素プローブ」を開発した。しかし、本プローブはウイルス種の酵素活性を区別できず、ウイルスの同定はできない。本研究は、これらのウイルスの各酵素を区別して特異的に検出する新規酵素プローブの開発に挑戦する。本成果は、多くの衛生検査機関・臨床機関で簡単で迅速な方法で、これらのウイルスの同定・診断、感染細胞の確認を可能にする。流行情報の収集や検査作業が大きく効率化され、早期の流行状況の把握や院内を含む集団感染の予防に貢献する。 インフルエンザウイルスのシアリダーゼに特異的に反応するプローブ、ムンプスウイルスのシアリダーゼに特異的に反応するプローブ、ヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼに反応性が高いプローブを開発した。これらのプローブを使用して各ウイルスの感染細胞を蛍光イメージングすることにより、感染細胞レベルでウイルス種の判別が可能であった。インフルエンザウイルスとヒトパラインフルエンザウイルスを混合したサンプルを感染させた細胞を、インフルエンザウイルス特異的プローブで蛍光イメージングし、蛍光化細胞からウイルス株を単離することで、ウイルス種の混在したサンプルからインフルエンザウイルス株を選択的に単離できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インフルエンザウイルスとムンプスウイルスの各シアリダーゼに特異的に反応する新規蛍光プローブを開発できた。また、ヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼに対して、従来の蛍光プローブよりも反応性の高い新規蛍光プローブを開発できた。各ウイルスの感染細胞の蛍光イメージングにおいても、新規蛍光プローブはインフルエンザウイルスあるいはムンプスウイルスの感染細胞を特異的に検出できた。ただし、ヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼに特異的な蛍光プローブは開発に至っていないことから、当初の計画以上に進展しているにかなり近い「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
インフルエンザウイルスあるいはムンプスウイルスのシアリダーゼに特異的に反応する蛍光プローブ構造が判明したことから、この構造に基づいて誘導体を合成し、ウイルス特異性と反応性の評価を実施する。各ウイルスシアリダーゼに対する特異性、反応性の高い蛍光プローブの構造基盤が明らかになることが期待される。 ムンプスウイルスのシアリダーゼに特異的な蛍光プローブの反応性は、一つのウイルス株で評価していた。この蛍光プローブが、他のウイルス株のシアリダーゼに対しても反応性および特異性が見られるのか評価する。 ヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼに特異性を示す蛍光プローブは探索されていない。蛍光プローブ誘導体の中から、ヒトを宿主とするインフルエンザウイルスやムンプスウイルスのシアリダーゼに反応性を示さず、ヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼに特異的に反応するプローブを探索する。 インフルエンザウイルスやヒトパラインフルエンザウイルスのシアリダーゼには抗原性の違い(抗原型)が存在する。これらの抗原性の違いは、各蛍光プローブの反応性や特異性にどのような差を生じさせるのか検討する。本成果は、抗原性の違いを識別可能な蛍光プローブの構造基盤の解明につながるものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(53 results)