Project/Area Number |
23K18420
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
石野 誠也 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40812227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苅部 冬紀 北海道大学, 医学研究院, 助教 (60312279)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 動機 / 覚醒 / 動機づけ / ドーパミン |
Outline of Research at the Start |
本研究は、研究代表者が世界に先駆けて見出した、期待する報酬が得られない場合に活動が増加し、その「期待外れ」を乗り越える行動を強化する中脳のドーパミン細胞の活動を、覚醒状態に依存して人工的に操作することで、困難を乗り越える意欲を高められるかどうかを検証する。本研究は、将来的に最も有効な意欲の操作法の開発とその応用に向けて発展させるための重要な基盤となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトが日々の営みにおいて高い目標を設定し、挑み続けるには、「期待外れ」が生じてもそれをそのまま受け入れて目標を諦めるのではなく、むしろ「悔しい」と感じそれを乗り越える意欲を高めることが必要である。この意欲が不足すると、挫折を味わった後の抑うつやひきこもりなどの問題に繋がる。報酬系の中心である中脳・腹側被蓋野(VTA)のドーパミン(DA)細胞は、従来、報酬価値に基づく意欲を担い、報酬の期待外れに対して行動を弱化すると考えられてきた。一方、研究代表者は世界に先駆けて、報酬の期待外れの際に活動が増加し期待外れを乗り越える行動を強化するVTAのDA細胞(新規DA細胞)を見出した。本研究では、VTAのDA細胞などの活動を計測すると同時に、さらに覚醒状態に応じてDA細胞などの活動を活性化させることで、困難を乗り越える意欲を高められるかどうかを検証することを目的とした。 本年度は、VTAのDA細胞などの活動を1細胞レベルでイメージングし計測するための光学系セットアップを完成させ、ウイルスベクターの選定や生体内で適切に発現させるための条件検討を進めた。また、活動計測と同時に1細胞レベルの刺激を行うための光学系セットアップの準備を開始した。今後、1細胞レベルの刺激を実現するため、条件検討を行う必要がある。 また新規DA細胞選択的な標識を目的として、VTAを含む脳スライスからのパッチクランプ法により、新規DA細胞と、従来型DA細胞の電気的な活動特性の違いについても検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
VTAのDA細胞の活動計測と活動操作を行うための光学系セットアップが完成し、ウイルスベクターの条件検討についても一定の成果を得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、VTAのDA細胞などの活動計測と同時に1細胞レベルで刺激する実験系のセットアップを進める。最終的には覚醒状態の違いに応じてラットの新規DA細胞などの活動を1細胞レベルで刺激することで、困難を乗り越える行動への影響を検討する。また、新規DA細胞を、将来的に選択的に標識するための脳スライスからのパッチクランプを用いた探索研究を進めていく。
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