脳機能がシフトしうる範囲の解明による新規リハビリテーション指針策定
Project/Area Number |
23K18430
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中嶋 理帆 金沢大学, 保健学系, 助教 (60614865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 治道 金沢大学, 医学系, 客員教授 (20135007)
中田 光俊 金沢大学, 医学系, 教授 (20334774)
木下 雅史 金沢大学, 医学系, 講師 (50525045)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 可塑性 / 機能シフト / リハビリテーション / 脳機能 / シフト |
Outline of Research at the Start |
リハビリテーションにおいて機能シフト(脳機能局在が本来の場所から移動する現象)が起こるか否かは,機能が回復するか否かに直結する,最重要事項である.本研究の目的は,脳機能シフトが起こりうる範囲を同定することである.本研究では,脳画像情報から機能シフトが起こりうる領域が損傷を免れたか否かを知ることにより,機能シフトの期待度を治療指針の軸とした新しいリハビリテーション指針を策定することを狙う.
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Outline of Annual Research Achievements |
リハビリテーションにおいて機能シフト(脳機能局在が本来の場所から移動する現象)が起こるか否かは,機能が回復するか否かに直結する,最重要事項である.本研究の目的は,脳機能シフトが起こりうる範囲を同定することである.本研究では,脳画像情報から機能シフトが起こりうる領域が損傷を免れたか否かを知ることにより,機能シフトの期待度を治療指針の軸とした新しいリハビリテーション指針を策定することを狙う.本研究は未だ未解明である,“脳機能シフトが起こるか否か”という問いに明確な答えを与え,リハビリテーション学のみならず脳科学の分野にもイノベーションを生み出す可能性を秘めた革新的プロジェクトである. 初年度は,これまでに解析してきた運動,感覚,視覚に加え,言語,視空間認知,感情理解に焦点をあて,脳機能が移動しうる範囲とそれらのシフト先となる脳領域の特徴を明らかにした.その結果,機能の種類または脳領域によりシフトの法則が異なる可能性が示唆された.脳機能におけるハブは移動しないこと,そして,シフト先となり得る領域には一定の特徴があることが分かった.2年目は初年度に引き続き,シフト先の特徴を解析する.これらに基づき,可塑性が働き得る範囲のマップを作成し,それを覚醒下手術において検証する.本プロジェクトは以下のステップで研究を遂行する.1) 脳機能がシフトしうる領域の同定,2) シフト先となる脳梁域とその特徴の解析,3) 可塑性が働く領域マップを作成,4) 覚醒下手術における検証.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,これまでに解析してきた運動,感覚,視覚に加え,言語,視空間認知,感情理解に焦点をあて,脳機能が移動しうる範囲とそれらのシフト先となる脳領域の特徴を明らかにした.言語については,病変が言語領域に進展すると脳機能が移動することが分かった.また,言語機能が移動する領域を摘出すると,慢性期まで残存する言語障害を来したことから,本領域が移動しうる限界と考えられた.また,移動する先は脳機能のハブであるという一定の特徴があることが分かった.視空間認知機能においては,局所が損傷されたとき,神経線維が連絡する別の領域,または対側の同領域が代償することにより,脳機能を維持している可能性が示唆された.視空間認知を含む高次脳機能については現在解析を進めている.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は初年度に引き続き,視空間認知機能を始めとする高次脳機能に焦点を当て,機能のシフト先の構造的・機能的特徴を解析する.これまでの研究成果に基づき,脳機能がシフトしうる範囲のマップを作成し,これを覚醒下手術において検討する.2年目には,研究成果についての論文発表も計画している.
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)