Analysis of extracellular vesicles esponsible for transplacental transduction between mother and child
Project/Area Number |
23K18431
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡村 裕彦 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (20380024)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10803687)
福原 瑶子 (内田瑶子) 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60779742)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
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Keywords | 細胞外小胞 / 歯周病 / 胎盤 / 胎児 |
Outline of Research at the Start |
『細胞外分泌小胞』は脂質二重膜に包まれた非常に小さな小胞で,内部には様々な分子を含んでおり,母体から胎児への分子伝達手段として機能すると考えられる。そのため,母体側から胎児側へと移行する『細胞外分泌小胞』について解析することは,胎児の健康的な成長発育に関わる母体由来の因子の解明に極めて重要である。本研究では,胎盤を通過し胎児側へ移行する母体由来の『細胞外分泌小胞』を特異的に回収・同定する方法を確立し,その内容物が母体の健康状態によって,どのように変化するかを明らかにする。以上の研究は,母体の健康状態が胎児の成長発育や生後の子供の体質に影響を与える新たな分子メカニズムの解明につながる。
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Outline of Annual Research Achievements |
妊娠中の母体の健康状態は胎児の成長発育や生まれた子供の疾患罹患率などに大きな影響を与える。この要因として,栄養不足や飲酒,喫煙等についてよく研究されている。いずれも胎盤を介した栄養素や有害物質の胎児への移行がその成長発育を阻害することによるものである。しかし,胎児の各臓器に移行し,胎盤内での成長発育や生後の子供の体質に影響を与える母体由来の機能分子については,未知の点が多い。胎盤における血液関門は,母体由来の細胞や細菌および蛋白質等の分子の通過を制限し,胎児を母体の免疫や病原因子から保護している。そのため,胎盤を通過し,胎児循環へと移行できる母体由来の因子は,形態的・機能的に非常に限られている。 歯周病原菌由来の細胞外小胞の生体内動態を調べた。妊娠したマウスに歯周病原菌由来の細胞外小胞を投与した。歯周病原菌由来の細胞外小胞は,胎盤を通過して胎児に移行することを見出した。歯周病原菌由来の細胞外小胞が到達した胎盤および胎児では著しく成長が阻害された。また,骨格を伴う成長阻害を誘導することを見出した。この『細胞外分泌小胞』は脂質二重膜に包まれた非常に小さな小胞で,内部には分泌細胞に由来する固有の核酸や蛋白質,病原因子など様々な分子を含んでいる。本結果より,『細胞外分泌小胞』は,母体から胎児への分子伝達手段として機能し,成長阻害を誘導したと考えられる。母体側から胎児側へと移行する『細胞外分泌小胞』についてさらに解析し,胎児の健康的な成長発育に関わる母体由来の因子の解明を進めたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
歯周病原菌由来のものではあるが,母体に由来する細胞外小胞が胎盤を通過して胎児に移行することが確認できた。今後は胎児に到達した細胞外小胞がどの組織に到達するか,さらにその小胞を回収する方法を確立したい。
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Strategy for Future Research Activity |
母体を緑色蛍光蛋白(GFP)陽性,胎児をGFP陰性として,母体に由来する因子を選別する系を確立する。具体的には,体外受精により野生型マウスの受精卵を得る。全身にGFPを発現する仮親雌マウス(8週齢)の子宮内に受精卵を戻す。これにより,GFP陽性の胎盤内でGFP陰性の胎児が成長する。母体由来のGFP陽性の『細胞外分泌小胞』は胎盤を通過し,胎児に入る。胎生18日に摘出した胎児の各臓器(脳,心臓,肝臓,腸など)から細胞外分泌小胞を抽出し,GFP抗体結合ビーズにより「GFP陽性の母体由来の細胞外分泌小胞のみ」を選別する。『細胞外分泌小胞』から核酸と蛋白質を抽出し,高速シーケンサーと世界最高水準の質量分析器により同定する。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)