Project/Area Number |
23K18438
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
田島 健 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50384102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和久 順天堂大学, 医学部, 教授 (80245711)
高橋 史行 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (70327823)
光石 陽一郎 順天堂大学, 医学部, 助教 (10647001)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 細胞老化 / シングルセルRNA-seq / シングルセルATAC-seq / 治療標的 / エピジェネティクス / シングルセル解析 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、「老化への分化の過程(エピジェネティクスの再構成)を追跡し、がん細胞における老化細胞を亜集団に分類する」ことである。細胞老化は正常細胞に誘導されるプログラムとして報告されたが、我々はエピジェネティクスを変化させ、がん細胞でも老化誘導が可能であることを報告した。細胞老化は単一の現象として捉えられているが、本研究では、シングルセルRNA/ATAC-seqにより正常細胞とがん細胞の老化を比較し、細胞老化の過程を一括りとして理解するのではなく、細胞老化の分化過程を含めた新たな分類提案と治療応用の基盤形成を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「老化への分化の過程(エピジェネティクスの再構成)を追跡し、がん細胞における老化細胞を亜集団に分類する」ことである。細胞老化は臓器の機能低下の原因だけでなく、様々な慢性疾患の原因にもなる。細胞老化はアポトーシスと同様にがん化することを防ぐがん抑制機構である一方、様々な分泌蛋白・サイトカインを分泌し、senescence associated secretory phenotype(SASP)と呼ばれ、がんの増殖を促進する作用もある。また細胞老化は正常細胞に誘導されるプログラムとして報告されたが、我々はエピジェネティクスを変化させ、がん細胞でも老化誘導が可能であることを報告した。細胞老化は単一の現象として捉えられているが、本研究では、シングルセルRNA/ATAC-seqにより正常細胞とがん細胞の老化を比較し、細胞老化の過程を一括りとして理解するのではなく、細胞老化の分化過程を含めた新たな分類提案と治療応用の基盤形成を目指す。①がん細胞において安定的かつ効率的に細胞老化が誘導できるシステムの構築、②シングルセルRNAseqによる老化細胞のクラスタリング、③シングルセルATAC-seqによる老化細胞のクラスタリング、④シングルセルRNA-seq/ATAC-seqの統合解析、⑤各クラスタの機能解析、⑥新たな治療標的としての可能性を検討し、今後の臨床応用の可能性を探る。 本年度は①を中心に行っている。以前の研究によりエピジェンティクス制御因子の抑制により老化誘導が可能であったが、さらなる詳細な解析の結果、その下流のシグナルに関与する効率的に細胞老化が誘導できる因子を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に対して研究を進め、本年度はがん細胞において安定的かつ効率的に細胞老化を誘導する因子の同定を行った。以前の研究でエピジェンティクス制御因子の抑制により老化誘導可能であることを報告したが、さらに効率よく細胞老化が誘導できることが明らかになった。このこれらの結果から計画に則り研究は進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度同定したがん細胞において安定的かつ効率的に細胞老化を誘導可能な因子が、どの細胞においても老化の誘導が可能であるか、細胞増殖アッセイ、p21やp27などのCDKIの発現、SA-B-Gal染色などにより確認を行っていく。またどの細胞を解析するのか、複数の細胞株で比較検討し、さらに老化誘導後どの時期に解析するのが良いか複数のタイムコースを比較する。これらの確認が終わり次第、老化誘導後にシングルセルRNA-seq解析を行う。UMAP上に展開し、老化細胞が複数のクラスタに分類可能か検討する。さらにそれぞれのクラスタのマーカー遺伝子の同定を行う。またクラスタ間で、SASP因子の発現に変化あるのか検証を行っていく。また軌跡解析やRNA-velocity解析により、それぞれのクラスタへの分化の過程を検証する。さらに正常細胞において培養を繰り返すことによりcellular senescence を誘導し、シングルセルRNA-seq解析を行う。がん細胞から誘導された老化細胞と正常細胞から誘導された老化細胞のクラスタを比較し、それぞれのクラスタのフェノタイプを比較し、老化細胞の分類が可能かどうか検証する。
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