Project/Area Number |
23K18477
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原塚 健人 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (90964677)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 腱駆動 / ロボット / 環境寄生 / 身体図式学習 / 自律脱着機構 |
Outline of Research at the Start |
従来のロボットは単腕7自由度や4脚12自由度など固定化された身体構造を持ち, その性能や作業可能な空間が変化することは極めて少なく, 身体が構築された時点で可能なタスクが規定されてしまう. 一方で, 身体という器を自ら変化させ, 物体, 動作環境を含む一般化された”環境”に寄生・融合するロボットが構築できれば, その特性やダイナミクスを身体に取り込み, 固定化された身体性能を大幅に変化させ, 多様な動作が可能となる. これまで開発してきた腱駆動ヒューマノイドとその身体図式学習の研究を応用し, ロボットの新しい身体形態の可能性を探索, その革新性と有効性を世界に提示する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に(1)筋骨格ヒューマノイドにおけるワイヤ端点のカラビナ型固定法の開発, (2)ワイヤを体内に収納するパラレルワイヤ型モバイルロボットの開発, (3)環境とワイヤ端点位置のモデリング, 張力制御を行う全体システムの開発を行った. (1) 筋骨格ヒューマノイドに搭載した腱駆動モジュールの端点に自律脱着するカラビナ型のワイヤ端点を設計開発し取り付けた. ワイヤレス通信かつロック機構を搭載し, 50kg程度までの力に耐えることができる. このワイヤをロボットの腕を経由して環境に固定することで, ロボット単体では持ち上げたり運んだりすることのできない物体の操作が可能となった. (2) 通常のパラレルワイヤ駆動ロボットは各アクチュエータを環境側に搭載するが, 全てのアクチュエータを体内に搭載しその端点を環境に固定, ロボットが自身の身体構造を自由に変化可能な小型モバイルワイヤ駆動ロボットを開発した. 8本のワイヤを利用した多彩なアプリケーションが期待できる. (3) SLAMによる環境のモデリングとワイヤ端点の設定, 発揮可能張力空間の把握と制御を行う全体システムの開発を行った. 各ロボットにおけるワイヤ端点位置を自由に変更し, それに応じた張力制御が可能なプラットフォームを作ることで, 今後の実タスク応用に向けた基盤が出来つつある. 本年度は, 環境に寄生しその身体構造・能力を自由に変化させていくことが可能な新時代のロボットを開発するうえで重要なハードウェア・ソフトウェア基盤に開発に成功している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は筋骨格ヒューマノイドにおけるカラビナ型ワイヤ端点と環境寄生アプリケーション, 新しいモバイルワイヤ駆動型ロボットの開発と制御フローの開発に成功している. 当初の通り順調に研究が進んでおり, 次年度はワイヤ端点へのドローンやかぎ爪の搭載によるロボットの自律的な身体変形とタスクプランニングに取り組む予定であり, 大きな発展が予想される.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は(1)ワイヤ端点へのドローン取り付けによる自律的身体変形機構の開発, (2)環境寄生型ロボットの身体変形プランニング手法の開発 (3)環境寄生型ロボットにおける多様なアプリケーション創出に分けられる. (1) 本年度開発したモバイルワイヤ駆動型ロボットのワイヤ先端にドローンを取り付け, ロボット自身が自律的に身体変形可能な形を取ることで, 人間の介入を減らし, タスクプランニングへと繋げる. (2) 環境のモデリングからどこにワイヤ端点を取り付けることが可能であるか, どこに取り付ければどのような性能が得られるかを検証しワイヤ端点の取り付け位置を決定, または逐次更新していくソフトウェアの開発を行う. (3) 本年度開発した筋骨格ヒューマノイドとモバイルワイヤ駆動型ロボットにおける環境寄生に基づく多様なタスクアプリケーションの開発を行う, 単に物体を操作するだけでなく, ロコモーションや道具利用についても探索する予定である.
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