Project/Area Number |
23K18509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 62:Applied informatics and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
備瀬 竜馬 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (00644270)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 弱教師あり学習 / 比率学習 / 画像情報学 / バイオ医療画像解 |
Outline of Research at the Start |
病理診断において,癌種類比率は5年再発率・生存率に関係するため重要な情報であり,様々な病理診断において一枚の病理画像Whole Slide Image(WSI)内の癌種比率の医師の主観による診断が行われている.そこで,診断結果として記録されている癌種比率情報を用いることで,省アノテーションな機械学習を実現する.病理画像解析での実応用に着目し,「挑戦1:バッグサイズが非常に大きく比率に関する損失を計算できない」「挑戦2:クラス比率が部分的にしか与えられていない」「挑戦3:クラス比率が厳密な値でなく範囲で与えられている」という挑戦的な3つの課題に取り組む.
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Outline of Annual Research Achievements |
病理診断において,癌種類比率は5年再発率・生存率に関係するため重要な情報であり,様々な病理診断において一枚の病理画像Whole Slide Image(WSI)内の癌種比率の医師の主観による診断が行われている.そこで,診断結果として記録されている癌種比率情報を用いることで,省アノテーションな機械学習を実現する. 本年度は,「挑戦1:巨大な画像であるWSIに対応した手法開発」「挑戦2:部分比率ラベルからの学習」「挑戦3:ノイズあり比率(比率範囲)情報を用いた学習手法」の開発を進めた.挑戦1に関しては,巨大バッグからインスタンスをサンプリングした場合の比率のズレをモデル化し,そのモデルを用いて学習を行う手法の開発を進めている.挑戦2に関しては,病理画像に癌領域を含むか否かを判別する問題と,比率学習の複合問題と捉えた手法を開発し,提案手法による精度向上を確認した.挑戦3に関しては,教師として与えられる比率が曖昧で,区間として比率が与えられる場合に対応する手法を開発し,免疫検査を行う病理診断であるPDL1検査の自動化に適応した.また,関連タスクとして,画像集合の中で最大の比率となるクラスラベルが付与されているデータから学習を行う多数派クラスからの学習に関する手法を提案した.これらの研究成果に関して,論文採択4件,投稿中1件,投稿準備中1件と予定より進んでいる.特に,比率学習のためのデータ拡張手法はトップ国際会議ICCV(Google Scholar Rankingでコンピュータビジョン分野ジャーナル含めて3位,h5-index:228)に採択,多数派クラスからの学習手法に関してトップ国際会議ICASSP2024(Google Scholar Rankingでシグナル解析分野ジャーナル含めて3位, h-index:123)に論文が採択されていることは特筆すべき点である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画書で提案した3つの課題に対して,着実に手法開発を進め,実臨床の病理画像データを用いて評価を行い,従来法と比べ,大幅な精度向上を達成できている.その研究成果に関して,論文採択4件,投稿中1件,投稿準備中1件と論文化に関しても,当初の計画以上に進めている. 当初の申請書では提案していなかった関連タスクに関しても研究を進め,3件の論文採択につながっている.例えば,病理診断では比率が最も高い癌腫に応じてグレードが決まる診断が多数あることから,多数派クラスからの学習手法の研究開発を行い,トップ国際会議ICASSP2024(Google Scholar Rankingでシグナル解析分野ジャーナル含めて3位, h-index:123)に論文が採択されている.また,比率学習のためのデータ拡張手法を提案し,トップ国際会議ICCV(Google Scholar Rankingでコンピュータビジョン分野ジャーナル含めて3位,h5-index:228)に論文が採択されている.このように研究計画以上の研究成果を出している.
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Strategy for Future Research Activity |
申請当初の計画通り,「挑戦1:巨大な画像であるWSIに対応した手法開発」「挑戦2:部分比率ラベルからの学習」「挑戦3:ノイズあり比率(比率範囲)情報を用いた学習手法」の3つの研究課題を進める.現状,開発した手法の実応用における問題点を明らかにし,提案手法の改良を行い,論文を投稿する.「挑戦3」に関しては,比率範囲を持つ表現だけでなく,与えられた比率がノイズを含んでいることを前提としたノイズラベルからの学習手法の研究開発を進める.また,比率学習に関連するタスクとして,2023年度に開発した多数派クラスからの学習手法は,理論研究であったため,病理画像の実臨床データを対象として利用可能な手法の研究開発を進める.これらの手法開発においては,共同研究先の病理医と議論しながら,実臨床データを用いて研究開発を進めることで,実応用へ貢献する.
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