Project/Area Number |
23K18532
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 64:Environmental conservation measure and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笘居 高明 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 教授 (80583351)
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Project Period (FY) |
2023-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | バイオマス / 水熱反応 / 電気化学還元 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、木質バイオマスの水熱分解反応に、電気化学還元を重畳させた、水熱電気化学反応プロセスを構築する。木質バイオマス分解物を脱酸素化し、化学品原料となる炭化水素に高効率に転換することが本研究の目的である。旧来、熱反応と電気化学反応は個別に議論・プロセス設計がなされてきたが、本研究で取り組む水熱電気化学反応場は、両者が同時進行する全く新たな化学反応プロセス/システム開拓であり、学術的にも極めて高い独自性と挑戦性を有する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、木質バイオマスの水熱分解反応に、電気化学還元を重畳させた、水熱電気化学反応プロセスにより、木質バイオマス分解物を脱酸素化し、化学品原料となる炭化水素に高効率に転換することが本研究の目的である。本研究で取り組む水熱電気化学反応場は、熱反応と電気化学反応の両者が同時進行する新たな化学反応システムであり、その開拓が本研究の学術的挑戦である。 水熱環境における電気化学還元プロセスにより、水熱分解反応で生成する木質バイオマス分解物の脱酸素反応を有意に進行させ得るか、が本コンセプトの鍵である。初年度においては、木質バイオマスの水熱分解で主に生成する含酸素有機化合物の中で、Friedel-Crafts反応によるChar生成の起源となるグリセルアルデヒドの電気化学的還元分解から検討を開始した。 木質バイオマスの水熱分解で用いられる蒸解剤であるNaOHとグリセルアルデヒドを溶解させた水溶液を対象に電気分解を行った。その結果、グリセルアルデヒドと比較して炭素:酸素比(C/O)が大きい、つまり還元生成物である、アセトアルデヒドやアセトン、プロパンジオールの生成が認められ、想定していた電気化学還元が進行することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
グリセルアルデヒドの電気分解試験を実施し、コンセプトが成立することを示唆できており、当初の計画通り、おおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、グリセルアルデヒドに加え、同じく木質バイオマスの水熱分解生成物であるグアイアコールについても試験を行い、分解速度の電圧依存性を明らかとするとともに、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、それぞれの水熱分解物(含酸素炭化水素)の電気化学還元反応速度情報をデータベース化していく。最終的には、リグニン、リグニン+セルロース+ヘミセルロース系の水熱電気化学分解試験により本提案コンセプトを実証する。
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