Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は二年の期間を予定しており、中世日本における宋代禅の受容と変容について解明する。具体的には、(1)大慧宗杲によって提唱された当初の看話禅が中世日本にどのように伝えられ、(2)日本人がどのような誤解や困難を克服しながらそれを受容していったか、(2)そしてその後、それがどのように変形されて日本禅として形成されていったのか、という過程について分析する。これにより中国南宋の禅林での看話禅の実態、及び日本における受容と変容の過程を解明できれば、これまで地域別に考えられてきた禅宗史に連結点を補足し、東アジアにおいて展開した禅の歴史が一つながりになることを期する。