Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は、ヴァイマル期ドイツの終末論言説が与えた社会的影響やその政治的含意について、思想史の観点から研究するための基礎構築を企図したものである。申請者はそれを、この時代に活躍した3人の主要な思想家のテクストを再構成する。その3人とは、パウル・ティリッヒ(1886~1965年)、エルンスト・ブロッホ(1885~1977年)、カール・シュミット(1888~1985年)である。彼らの政治的主張は互いに異なっているが、本研究は「ヴァイマル期の終末論がもつ政治的意味」という補助線によって、彼らを共通の地平に並べることで、現代までつづく「政治と宗教」をめぐる複雑な問いにより広い思想史的視野から取り組む。