A study of the complementary relationship between subjective wellbeing and objective poverty indicators
Project/Area Number |
23K18821
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0107:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
土居 海斗 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター中東研究グループ, 研究員 (40981494)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 主観的ウェルビーイング / 幸福感 / 貧困指標 / 社会関係資本 / 中央アジア / ウズベキスタン |
Outline of Research at the Start |
個人の所得や消費を用いる従来の貧困指標は貧困の非物質的な側面を無視しているなどの批判があることから、主観的な側面を含むウェルビーイング指標が注目を集めている。しかしながら、主観的ウェルビーイングの形成要因は個人や地域によって異なるため、両指標がどのように相補的であるのかは明らかでない。本研究は、客観的貧困指標は貧しいが主観的ウェルビーイングは高い中央アジアを対象に、実証分析と現地調査に基づき、両指標が捉える貧困の状態の類似点と相違点を明らかにすることで、両指標の補完関係を検証する。貧困研究と幸福感研究を架橋することで貧困概念を再措定し、多面的な観点から貧困・幸福を捉えるアプローチを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の実施は、(1)中央アジアの主観的ウェルビーイング(SWB)の決定要因を移行諸国(旧ソ連・中東欧諸国)の文脈のもとで明らかにすること(実証分析)、(2)ウズベキスタンに特有なSWBの概念と形成要因を解明すること(現地調査)に分かれる。 2023年度は、(1)に関しては、「移行国生活調査(Life in Transition Survey)」の個人レベルデータを用いた計量分析から、コミュニティレベルの信頼感が生活満足度に与える効果を分析し、特に信頼感の種類と地域の多様性によって効果が異なる傾向が認められた。本研究は査読付国際学術誌に公刊され、かつ、要点をまとめた英文コラムとしても発表した。 (2)については、まず、既収集のデータを活用することで、ウズベキスタン農村部におけるSWBの概念および形成要因を中央アジア地域研究の観点から再検討し、ウエストミンスター国際大学タシケント校主催の国際会議(2023年11月)において報告した。 さらに、タシケント市に住む若者に対してSWBの概念に関する質問票調査を実施し、145名のデータを収集した。主題分析とクラスター分析の結果、若者のSWBの概念には個人主義的な幸福観(個人の主体性や達成感の重視)と集団主義的な幸福観(調和のとれた家族関係や対人関係の重視)が共存している傾向が認められた。また、幸福をどのように定義するかは、幸福の対象やレベルと大きく関連する可能性が見出された。これらは、個人はSWBの概念に導かれて心理的表現を行うことを示唆しており、SWBの概念を見過ごしてきた従来の移行幸福感研究には欠けた観点として、有意義な発見と考えられる。分析結果は、日本中央アジア学会年次大会(2024年3月)において報告した。既に初稿を書き上げており、今後は学術誌投稿を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の進捗状況は、おおむね順調に進展しており、一部では予想以上の進展を遂げることができた。実証分析に基づいた研究成果については、国際学術誌および研究機関のウェブ・マガジンに発表することができた。ウズベキスタンにおける現地調査では、SWBの概念に関する質問票調査を実施し、データの収集から分析までを完了し、さらに、国内学会において分析結果の報告も実施できた。加えて、既収集のデータを再検討し、論文を改稿することで、国際会議にて発表することができた。それぞれの研究内容について現地研究者を含め活発な意見交換および成果発信ができたことは、本研究課題の進捗にとって有意義であったと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は実証分析を発展させ、同時に、現地調査に基づく論文の改稿と学術誌投稿を進める。実証分析においては、中央アジアと他の移行諸国におけるSWBの決定要因の相違について要因分解分析にて明らかにすることを目指す。また、現地調査に基づく分析については、さらなる精緻化のために、ウズベキスタンにて現地研究者との意見交換を実施する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)