Project/Area Number |
23K18866
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
:Education and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
徐 勤 京都大学, 文学研究科, 助教 (30984108)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 言語特徴 / 中国語学習者 / 話し言葉 / 書き言葉 / 多次元分析 / 言語変異 |
Outline of Research at the Start |
外国語学習において習得すへき話す・聞く・書く・読むという四技能のうち、「話す」と「書く」は、外国語教育において欠くことのてきない学習分野てある。学習者か実際に産出した言葉は、学習者の言語運用能力や言語使用に関して多くの特徴を教えてくれる。本研究ては、中国語作文コーパスと発話コーパスを利用することで、日本人中国語学習者か産出した書き言葉と話し言葉における言語特徴を、中国語母語話者の中国語作文・発話と対照しつつ自然言語処理なとの手法によって明らかにする。本研究の成果は、中国語の文章語と口頭語の指導及ひ教材の改善での活用が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
コーパス研究は、大量のデータを調査することによって、第二言語習得研究の一般化可能性を補完し、高めることができる。特に、多次元分析(Multi-dimensional Analysis)を加えることで、学習者のアウトプットにおける言語特徴や言語変異の分析に役立つ。本研究では、日本語を母語とする中国語学習者によって産出された書き言葉と話し言葉における言語特徴を、中国語母語話者が産出した書き言葉と話し言葉と比較しながら、コーパスに基づく多次元分析の手法によって明らかにすることを目的としている。 2023年度には、研究計画に従い、日本人中国語学習者と中国語母語話者が産出した書き言葉と話し言葉のデータを収集した。特に、収集した発話の音声データを文字に書き起こし、形態素解析を行った。さらに、自然言語処理の手法を用いて、学習者と母語話者の中国語書き言葉と話し言葉を対照分析するための自作データベースを構築した。書き言葉のデータベースをもとに、日本人中国語学習者と中国語母語話者の言語産出における言語特徴を対照分析し、その結果を国際学術大会で発表した。さらに、話し言葉のデータベースから得られた発見の一部を国内学会で報告を行った。国内外の学会で複数の研究者から得た専門的なコメントとアドバイスをを踏まえた上で、これらの研究結果を英語論文などにまとめ、国際学術誌向けの投稿を予定している。また、来年度開催される国内外の学術会議に向けて投稿準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度では、予定通りに学習者と母語話者が産出した書き言葉と話し言葉のデータを収集し、対照分析用のデータベースを作成した。作成したデータベースをもとに、学習者と母語話者の言語産出における言語特徴を考察し、その結果や発見の一部を国内外の学会で発表できたことから、本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、多次元分析の主な手法である因子分析を用いて、学習者の言語産出における言語変異を反映する次元を特定し、それを基に量的分析と質的分析を相補的に行う。具体的には、書き言葉と話し言葉の比較、学習者と母語話者の比較、および各言語項目の使用状況を分析し、学習者が中国語で産出した言語の特徴と問題点を特定する。さらに、学習者が使用した教科書の例文を調査し、学習者の言語産出における特徴と問題点の要因を明らかにする。これらの研究から得た結果と知見は、国内外の学術大会で報告し、発表時の議論とコメントを踏まえた上で学術論文を執筆し、国内外の学術ジャーナルに投稿する予定である。
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