Project/Area Number |
23K18869
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
:Education and related fields
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
古村 真帆 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 研究員 (60980589)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 通常の学級 / 逸脱行動 / 小学生の認識 / インクルーシブ教育 / 特別な教育的ニーズ / 集団づくり / 学齢期 |
Outline of Research at the Start |
特別な教育的ニーズのある児童(以下,SNE児)が通常の学級で適切な質の高い教育を受けるためには,合理的配慮などの個別支援が必要である。一方,個別支援を実施する際の課題に,同学級の他児童らが個別支援に不満を感じる「特別扱い」問題が指摘されている。 本研究では,調査者のこれまでの研究成果や先行研究で指摘されている児童や学級集団の発達を踏まえ,「児童はクラスメートのSEN児の言動や個別支援をどのように認識しているのか」,発達心理学・教育心理学の視点から明らかにすることを目的とする。得られた研究成果は,インクルーシブ教育を推進・発展するための実践への示唆に繋がると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年,通常の学級において,学習面や行動面に著しい困難さを抱える児童が複数いる実態が報告されている。行動面に著しい困難さがある児童の中には,一般的な授業ルールから逸脱している場合が想定される。彼らへの適切な合理的配慮などの個別支援は授業参加を促進するために必要不可欠である。しかし,同学級のほかの児童が授業ルールから逸脱する児童の行動や彼らへの個別支援に対して否定的な感情を抱くことが想定される。否定的な感情は学級経営への影響があるため,担任教師は同学級児童が授業ルールからの逸脱している児童や彼らへの個別支援を理解できるよう配慮する必要性がある。適切な配慮を行うためには,児童がどのように授業ルールから逸脱する児童や彼らへの個別支援を捉えるのかを明らかにする必要がある。そこで,本研究は,授業ルールから逸脱する級友を児童がどのように捉えるかを明らかにすることを目的に進めている。 2023年度は,小学生および彼らの学級担任を対象に以下の研究を実施した。 まず,3年生~6年生の約380名を対象に質問紙調査を行った。主な調査内容は,授業ルールから逸脱している架空の児童や彼らへの個別支援に関する質問であった。さらに,学級担任には,実際に担任している学級にいる学習面や行動面に困難さを抱える児童や,彼らに実施されている個別支援の実態調査を質問紙により尋ねた。本研究により児童の学年ごとの授業ルールからの逸脱行動への捉え方の違いや,実際の学級の状態を合わせた検討を行うことができる。本研究をまとめることで,今後の特別支援教育の実践へ有益な示唆を与えられると考えられる。現在,ジャーナル誌への投稿に向けた論文執筆や学会発表準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は,研究計画通りに調査の実施を行うことができた。現在,ジャーナル誌への投稿に向けた論文執筆や学会発表準備を進めており,2024年度に学会発表及び論文投稿を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年後は,2023年度の調査結果を踏まえた教師を対象にしたインタビュー調査の実施を予定している。また昨年度の調査の分析を引き続き行い論文投稿及び学会発表を行う。
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