Project/Area Number |
23K18939
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
:Education and related fields
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
横山 真智子 三重大学, 教育学部, 講師 (30984025)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 衣生活 / デジタル教材 / 視線解析 / 思考過程 / 教材開発 / 家庭科教育 / 視線解析システム / 自律型個別学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、自律型個別学習をめざし、学習者の視線計測に基づいて衣生活デジタル教材を開発し、授業実践を通して学習効果を検証することである。 衣生活の授業における学習者の思考過程を解明するために、視線計測で得られた教材活用場面や活用時間などの客観的データに基づきデジタル教材を開発する。技能の習熟度などの学習状況の違いによる思考過程の特徴を明らかにし、多様な学習者のニーズに対応したデジタル教材作成の基礎とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、自律型個別学習に向けて、学習者の視線計測に基づいて衣生活デジタル教材を開発することを目的とする。学習者の思考過程を解明するために、学習過程の視線を測定し思考過程を分析・整理する。視線計測で得られた教材活用場面や活用時間などの客観的データに基づき衣生活デジタル教材を開発するとともに、技能の習熟度などの学習状況の違いによる思考過程の特徴を解明し、多様な学習者のニーズに対応したデジタル教材作成の基礎資料とすることをめざす。 本年度は、デジタル教材の開発に向けて、小学校および中学校教員を対象に、教科書からアクセス可能な学習者用デジタル教材の活用実態について調査した。その結果、衣生活デジタル教材の中でも、基礎的・基本的な裁縫の技能の定着に関するコンテンツの活用頻度が高いことが示された。一斉視聴のみでなく、製作中に個別に活用されたコンテンツにおいても基礎的・基本的な技能の定着をめざすコンテンツの活用頻度が高い傾向が示された。これらの調査結果について、日本家庭科教育学会第67回大会での報告に向けて整理・分析した。 並行して、大学生を対象として手縫いとミシンの基礎縫い過程の視線を測定し、視線解析による思考過程について検討した。思考過程で参考にする資料の種類や場面、思考時間などに応じて学習者の思考パターンを分類した。また、学習者が学習状況に応じて選択しながら自律的に学ぶことのできるデジタル教材の制作を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、デジタル教材の開発に向けて、家庭科の授業におけるデジタル教材の活用実態を把握するために、小学校および中学校教員を対象に、学習者用デジタル教材の活用実態に関するアンケート調査を実施した。その結果、衣生活デジタル教材の中でも、基礎的・基本的な裁縫の技能の定着に関するコンテンツの活用頻度が高いことが明らかとなった。小学校、中学校ともに一斉指導においてICTの活用頻度が高い傾向が捉えられた。一斉視聴のみでなく、製作中に個別に活用されたコンテンツにおいても基礎的・基本的な技能の定着をめざすコンテンツの活用頻度が高いことが明らかとなった。これらの調査結果について、日本家庭科教育学会第67回大会での報告に向けて整理・分析している。これと並行して、大学生を対象として手縫いとミシンの基礎縫い過程の視線を測定し思考のプロセスについて検討を進めている。また、デジタル教材を改良し、小中学校での実証研究を計画している。 以上のように、家庭科における学習者用デジタル教材の活用実態について、コンテンツごとの活用頻度や一斉指導・個別学習などの活用形態について調査・分析できた。同時に大学生を対象とした製作中の視線解析及び、小中学校での実証研究について計画を進めており、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度も学習者の技能の習熟度などの学習状況の違いによる思考過程の特徴を明らかにするため視線計測を継続し、習熟度ごとの思考パターンの類型化を図る。大学生のデータに基づき、注視点と思考パターンとの関連の解明をめざす。その上で、小学校や中学校での多様な学習者のニーズに対応したデジタル教材作成の基礎とする。また、学習者が個々に課題追究できる教材や、学習者自身が理解度や困難さに応じて必要な情報を選択可能な教材を開発し、自律型個別学習に繋がるコンテンツを提案していく。
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