Project/Area Number |
23K18979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0110:Psychology and related fields
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤川 卓也 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 特任助教 (50981669)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 認知制御 / 動作法 / 自己コントロール / ボディ・マインドアプローチ |
Outline of Research at the Start |
日本で生まれ発展した動作法は身体を直接的に扱う心理療法であり,筋弛緩や動作改善のみでなく,様々な心理的問題の改善に寄与することが明らかである。しかし,なぜ動作法が効果的なのか,動作法におけるどのような要素がその効果の発現に寄与しているかは未だ研究の途上にある。本研究では,人間の思考・行動・感情の自己コントロールにまつわる認知制御に着目し,動作法におけるどのような要因が認知制御に影響を与えるかを明らかにすることを通して,身体を扱う心理療法としての動作法の作用メカニズム・効果要因を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,身体を扱う心理療法である動作法が日常生活の自己コントロールに作用するメカニズムを,自己コントロールの認知的基盤である認知制御に着目して明らかにすることである。動作法における介入要素を援助者側要因,被援助者側要因の2つの視点からとらえ,動作法が認知制御へ及ぼす影響について実験的に検討し,その効果要因の同定を目指している。 1年目となる2023年度には,研究1として被援助者側要因である動作法の主観的な体験が認知制御へ与える影響をWeb実験によって明らかにすることを予定していた。2023年度の研究実績としては,研究1の実験の実施に向け,動作法の主観的な体験を測定する尺度の選定を行った。動作法の実践にも積極的に取り組み,2023年日本リハビリテイション心理学会学術大会(ひょうご大会)に参加して,研究協力者の協力を得ながら実践・学術の両サイドから,動作法に関する研究・実践の動向について情報収集を行った。以上を踏まえ,研究1の実験プログラムの見直し行った。予備実験やそれを踏まえた実験プログラムの見直しに時間をかけたために,年度内にデータ取得を開始することはできなかった。実験プログラムの見直しは完了しており,2024年度前半に研究1の実験を開始できるよう研究スケジュールの最終調整を行っている段階である。また,研究1の予備的な検討結果は,2024年度7月開催予定の33rd International Congress of Psychologyで発表予定であり,発表内容に関する抄録を採択されている。また,本申請課題を含めた申請者のこれまでの研究成果について日本ストレスマネジメント学会第22回学術大会・研修会でシンポジウムの話題提供を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は,申請者が現所属機関に特任助教として着任して1年目であり,新生活への順応や研究環境を整備するために当初想定していた以上の時間を要することになった。加えて,実験の実施に先だって,事前調査や予備実験を行い,実験プログラムを見直すことになったことで,研究1の実験が実施できていない。見直しは完了しており,実験開始に向け最終調整の段階にあるため,研究進捗を「やや遅れている」と自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,動作法の被援助者側要因とした主観的な体験が認知制御へ与える影響を明らかにするためのWeb実験(研究1)を開始する。Web実験は,データ収集を調査会社へ委託するため,7月中にはデータ収集を終え,結果の分析と論文の投稿を行う見込みである。また,動作法の援助者側要因とした援助の仕方が認知制御に与える影響を明らかにするための実験(研究2)については,実験プログムは完成しており,10月から現所属機関のリクルーティングシステムを用いて実験参加者を募集し,実験を開始できる予定である。
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