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Strategic design of antiferromagnets with broken time reversal symmetry

Research Project

Project/Area Number 23K19029
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0202:Condensed matter physics, plasma science, nuclear engineering, earth resources engineering, energy engineering, and related fields
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

北折 曉  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80980531)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywords磁性 / スピントロニクス / 固体物理
Outline of Research at the Start

本研究では、これまで実験的に未開拓だった「時間反転対称性が破れた反強磁性体」金属の物質開拓を集中的に行う。「時間反転対称性の破れた反強磁性体」は、従来スピントロニクスの主要な舞台として研究されてきた強磁性体に比べ、ビット間干渉の原因となる漏れ磁場を生じない・高速応答可能であるといった利点を有している。当該物質の新規開拓を通じて、その情報媒体としてのポテンシャルを明らかにすることを目指したい。

Outline of Annual Research Achievements

近年 (特に共線的な) 時間反転対称性が破れた反強磁性体は、スピントロニクス分野における有用性の高さから"Altermagnet"として国際的に大きな注目を集め、数多くの研究が短期間に報告されている。一方で、その報告の大半は理論提案に関する内容であり、実験面においては具体的な物質開拓が進んでいないのが現状である。特に、時間反転対称性が破れた反強磁性体に期待される物性として重要な「結晶ホール効果」が簡易に実現する物質は未だ見つかっておらず、本研究領域の推進上大きな課題となっている。
我々は今回、時間反転対称性が破れた反強磁性体の新たな候補物質を提案し、実際に単結晶合成に成功した。本物質の単結晶育成例は報告例がなく、今回の研究が初のものとなる。本資料を用いた電荷輸送測定の結果、この物質において実際に結晶ホール効果が観測されることを確認した。さらに、その観測温度は室温近傍であり、非常に有用な物質プラットフォームが実現したと言える。さらに、当該物質は詳細な磁気構造決定がなされているとは言い難い状況であったため、単結晶試料を用いた中性子実験を通じて精密な磁気構造決定を行い、現在解析中である。
この物質は共線的反強磁性体であるが、非共線かつ空間反転対称性も破る反強磁性体においても、類似の系を開拓する足掛かりも掴んでいる。一部の反強磁性構造は時間反転対称性のみならず空間反転対称性も破ることが期待できるが、そうした物質に関しても報告例がない単結晶育成に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実績概要で述べた通り、既に時間反転対称性が破れた反強磁性体の具体的な候補物質が見つかっており、しかもその合成・基礎物性測定・磁気構造決定が済んでいるという現状は順調な進展といえる。ただし、現状ではまだサンプルクオリティに改善の余地があり、品質向上によってより大きな結晶ホール効果の観測が期待できる。こうした完成度を高める作業を行っている最中であるため、まだ本研究成果は論文などの形で対外的に公表されていない。こうした状況を踏まえ、「(1)当初の計画以上に進展している」ではなく「(2)おおむね順調に進展している」の区分を選択した。

Strategy for Future Research Activity

今後は、より高品質な試料を作製するため、合成条件の詳細を詰めていく作業を行う。既に必要な結果自体は得られているので、あとはどれほど高い信号強度を得られるかを探る作業になっていくであろう。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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