Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
作用反作用の法則を有効的に破る非相反相互作用は、生態系、神経回路網、生命系などの自然界に存在する系から、人工的に制御された非平衡環境下等の幅広い文脈で現れる。にもかかわらず、その多体物性への影響はほとんど理解されていないのが現状である。本研究では、非相反系を「フラストレーション系」として捉えるという、新たな視点を持ち込むことによって、この現状の打破を目指す。最近提唱された幾何学的フラストレーション系の物理とのアナロジーをもとに、後者の分野で確立された理論的枠組みを非相反系をも適用可能な形に再定式化する。構築した枠組みを用い、非相反相互作用がもたらす多体効果を系統的に明らかにする。