Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
地球ニュートリノは地球内部の放射性物質から発生する反電子ニュートリノで、その観測は地球内部の熱や化学組成を直接検証する唯一の手段である。現状最高精度で観測しているカムランド実験が2022年に発表した最新結果では、地球ニュートリノ観測結果との比較から、地震波観測に基づく従来のマントル対流モデルを棄却し、マントルが複数層の対流構造を持つことを決定づけた。本研究ではニューラルネットワークを用いた新たな事象再構成ツールを開発し、検出器外部からのガンマ線に由来する背景事象を低減することで地球ニュートリノ観測精度をさらに向上する。これにより地球モデルを検証し、地球を形成した隕石について解明する。