Project/Area Number |
23K19045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0203:Particle-, nuclear-, astro-physics, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 勢 東京大学, 宇宙線研究所, 特任研究員 (50980330)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 宇宙線 / ぺバトロン / 空気シャワーアレイ実験 / sub-PeVガンマ線天文学 |
Outline of Research at the Start |
2024年度に南半球Boliviaで観測を開始予定のALPACA実験は、100TeV以上の高エネルギーガンマ線を発する天体を観測することで、1PeVに達する高エネルギー宇宙線を加速する天体の特定を主な目的とする。その際、地下に設置した水プール検出器を用いて観測に付随するノイズを1000分の1に下げ、高感度なガンマ線観測を実現するため、水プールの性能を最大限発揮することが重要である。本研究は実験室における模擬試験により、水プール検出器の置かれる長期的な高湿度空間、絶え間ない温度変化に対する検出器の耐久性能の確認や、プールで生じた光信号の収率を高めるための反射材の決定等をおこなう。
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Outline of Annual Research Achievements |
南半球のTeVガンマ線天体HESS J1849-000から300TeVを超える高エネルギーガンマ線放射が生じていることを明らかにした。同天体は銀河系内におけるPeV宇宙線の加速天体PeVatronである可能性を指摘し、International Cosmic Ray Conference 2023やTeV Particle Astrophysics 2023などの国際学会で結果を発表したほか、2023年9月にAstrophysical Journalより出版された。 また、北半球中国のSub-PeVガンマ線観測実験LHAASOがSub-PeVガンマ線天体のカタログを発表したことを受け、先行研究でチベット実験が検出した398TeV以上の高エネルギー拡散ガンマ線は、そのいずれもLHAASOカタログ天体に起源をもつものではないことを明らかにした。これはPeV宇宙線が天体において加速された後、宇宙空間をどのように伝播するかを研究する上で重要な指標となる。同結果は2024年1月にAstrophysical Journal Lettersより出版された。 2025年度にALPACA実験の地下にミューオン検出器を建設することをうけ、検出器内の光電子増倍管側のケーブルと、エレクトロニクスハット側のケーブルの接合部分の防水処理に関する研究を開始した。同研究は、試験を進めつつ、確実な防水処理をおこなうために必要な資材を検討している途中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は二本の査読有り論文を出版したほか、3度の国際学会における発表を通じて、研究成果を広く学会に共有してきた。またALPACA実験に関する研究面では、2023年12月に二週間ボリビアに滞在し、プロトタイプであるALPAQUITA実験の地表検出器への鉛板の設置、不具合のある検出器の修繕をおこない、ALPAQUITA実験の正常な観測運転に貢献した。2025年に地下に設置予定のミューオン検出器に関連した防水処理の研究も、試験を進めつつ、確実な防水処理をおこなうために必要な資材を検討している途中である。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、ミューオン検出器の防水処理の研究を6月下旬までに完了する。防水処理に必要な資材の確定、防水加工の手順の確立をおこない、実際の実験環境(湿度100%の空間)よりも厳しい環境下(水中)で1ヶ月以上、検出器が正常に稼働することを実証する。 また、2024年6月に、ボリビア現地の建設業者によるミューオン検出器の着工が予定されており、地下のコンクリートプールの完成は9月から10月ごろの予定である。コンクリートプールの完成後、ボリビアに渡航し、プールへの注水作業、プールへの検出器の取り付け、ALPAQUITA実験の地表アレイの拡張をおこなう。2024年11月にミューオン検出器を搭載したALPAQUITA実験で観測を開始し、2025年に入ると、得られた数ヶ月分の観測データを解析して銀河系中心からのSub-PeVガンマ線解析をおこなう。データ解析結果は物理的な考察を含め、論文として出版することを目指す。
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