多様な観測データから迫る、冷たい系外惑星分布と惑星系の時間進化の解明
Project/Area Number |
23K19079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0204:Astronomy, earth and planetary science, and related fields
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
宮崎 翔太 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 宇宙航空プロジェクト研究員 (10975973)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 太陽系外惑星 / 重力マイクロレンズ法 |
Outline of Research at the Start |
これまで明らかにされてきた太陽系外惑星の描像は主に短周期の熱い惑星に限られており、太陽系のような惑星や冷たい惑星の分布はあまり解明されていない。また、系外惑星の多様性の起源を解明するためには、惑星系の性質(質量や金属量等)に対する分布の情報が加わることで核心な理論検証に繋げることが可能になるが、特に年齢分布に関しては十分に理解されていない。本研究ではこれら系外惑星研究の未開拓領域である、①冷たい系外惑星の分布と②系外惑星分布の時間進化をテーマに、主にデータ解析を用いてその解明に迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、太陽系外惑星研究の未踏領域である(1)マイクロレンズ法による冷たい系外惑星分布の包括的解明と(2)多様なアーカイブデータを用いた系外惑星分布の時間進化の解明をテーマに設定し、この宇宙における太陽系外惑星の普遍性・多様性の理解やその起源に迫る。
(1)について、本年度は自動微分可能なマイクロレンズモデリングコードを現在開発中である。これは、今後数年間で近赤外線マイクロレンズサーベイ観測を行うPRIME望遠鏡やRoman宇宙望遠鏡による大量の光度曲線データが生み出される背景を考慮し、それに対応するための研究活動である。本研究では、深層学習など近年の機械学習において基盤技術の一つとなっている「自動微分」機能を持つモデル化コードを開発することで、従来不可能であった多次元パラメータ推定やモデル最適化に対応し、大量の光度曲線のモデル化を可能にする。コード開発は順調に進んでおり、解析的にモデル化される部分の実装は概ねまとまっている。今後も開発を継続する。
(2)については、恒星の物理パラメータの関数として系外惑星の存在頻度を推定するフレームワークを新たに開発し、それを視線速度サーベイによって特徴付けられた巨大ガス惑星サンプルに適応したところ、主星の近傍を周回する巨大ガス惑星(ホットジュピター)の恒星年齢依存性を確認した。本解析内容は、Astronomical Journalの投稿論文(Miyazaki & Masuda 2023)として、無事受理・出版された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テーマ(1)、(2)ともに順調に進展しており、(2)では一つ投稿論文出版まで行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)については、開発したコードを実際の観測データ(PRIMEを想定)に適用し、冷たい系外惑星分布を推定するところまで行う予定であるが、PRIMEの光度曲線データが想定よりも遅れる可能性が出る。しかし、その場合も更なるコード開発に注力し、将来のRomanの観測データに向けた対応を行う予定である。
(2)に関しては、推定フレームワークの開発と視線速度法サンプルでの統計解析の結果をまとめる事に成功したため、今後はこの延長として、トランジット法でサーベイされた惑星サンプルにも同様に統計解析を行い、結果を得る予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)