Project/Area Number |
23K19161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0304:Architecture, building engineering, and related fields
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
井上 涼 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (70983352)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 生物劣化 / 残存耐震性能評価 / 木造住宅 / 地震応答解析 |
Outline of Research at the Start |
木造住宅は腐朽や蟻害といった生物劣化の影響を受けることによって耐震性能が低下する。住宅ストックの有効活用のためには残存耐震性能を把握し、状態に応じて適切な補修を施す必要があるが、耐震診断の際に生物劣化がみられた木造住宅の残存性能を詳細に評価する手法は定まっていない。 本研究の目的は、生物劣化の箇所や劣化度合い、劣化内容などの違いが木造住宅の耐震性能に与える影響を明らかとすることである。生物劣化を受けた構造要素の実験結果を反映した網羅解析の結果を分析することにより、劣化内容に応じた詳細な評価が可能となること、さらに耐震診断やその後の耐震補強における指針の作成に寄与するデータの作成を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
木造住宅が腐朽や蟻害といった生物劣化を受けた場合には耐震性能が低下する。住宅ストックの有効活用のためには残存耐震性能を把握し、状態に応じて適切な補修を施す必要があるが、耐震診断の際に生物劣化がみられた木造住宅の残存性能を詳細に評価する手法は定まっていない。 本研究の目的は、生物劣化の箇所や劣化度合い、劣化内容などの違いが木造住宅の耐震性能に与える影響を明らかとすることである。生物劣化を受けた構造要素の実験結果を反映した網羅的な地震応答解析の結果を分析することにより、劣化内容に応じた詳細な評価が可能となること、さらに耐震診断やその後の耐震補強における指針の作成に寄与するデータの作成を目指す。 今年度は、これまで蓄積してきた実験データを整理することにより、生物劣化した木造住宅の地震応答解析のために必要な劣化した耐力要素の骨格曲線を作成した。さらに、合板耐力壁、筋かい耐力壁およびホールダウン金物などによる柱頭・柱脚接合部を想定したビス・釘接合部について、劣化度合いに対応した耐力低減係数を検討した。 実態重量を想定した加力方式で実施した耐力壁の実験結果は、合板と軸組を留め付ける釘接合部や筋かい端部など、耐力発現に直接かかわる箇所に生物劣化が発生した場合に加えて、地震力が作用した際に引き抜き力がかかる柱脚接合部が劣化した際に大幅な耐力低下がみられることを示した。劣化が著しい場合には、現行の指針に示されている低減係数よりも強度性能低下が大きくなる場合があることなどが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、劣化パターンの異なる木造住宅の地震応答解析を実施するための準備を進めた。主な耐力要素である筋かい耐力壁、合板耐力壁に加えて柱頭・柱脚接合部について、劣化の影響を反映した復元力特性を作成し、解析モデルに入力する準備が整った。また、実在する住宅の情報を収集するとともに、解析のためのモデル化を進めた。 いくつか予備解析を進めている状況であるが、今年度に実施できた解析数は多くなく、結果の分析にはデータが不足しているため、次年度は本格的に解析的検討を始め、データの蓄積と分析に取り組む予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、現在蓄積している生物劣化を受けた耐力壁や接合部、材料強度などの実験データを整理し、解析に用いるための復元力特性のモデル化を進めるなど、網羅解析を実施するための準備が完了した。 今後は、スパコンを用いて劣化箇所、劣化度合いを解析パラメータとして変更しつつ、網羅的な解析を実施することで、応答変形との関係を分析する予定である。得られた結果を整理し、劣化箇所や集中度合いの違いが木造建築の耐震性能に与える影響を可視化する。
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