Project/Area Number |
23K19195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0402:Nano/micro science, applied condensed matter physics, applied physics and engineering, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
趙 炳郁 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (10982522)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 組織工学 / 平滑筋組織 / 血管モデル / マイクロ流体デバイス / マイクロ流体工学 / MEMS / Bio-MEMS / 再生医療 |
Outline of Research at the Start |
心血管疾患は主に血管にある平滑筋の動脈硬化の進行によって引き起こされることが知られており、近年は生体外で細胞とコラーゲンなどを用いて人工的に構築した3次元組織モデルにより病気メカニズムの解明や創薬開発などに応用する方法が注目を集めている.しかし,体内血管のように同心円状に収縮可能な血管モデルの構築は困難であった.本研究においては,複数のドーナツ型筋肉組織の配列と小型遠心ポンプにより体内血管の流れ環境を実現することによって,平滑筋組織による可変性血管モデルの構築および薬物に対する機能変化の評価により疾患や創薬モデルとしての拡張を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト動脈平滑筋細胞とコラーゲンを懸濁し、ドーナツ状のモルドで凝固させることによってドーナツ型平滑筋組織の構築に成功した。構築した組織の形態および機能特性を評価するため、免疫染色とヒスタミンによる収縮力の観察を行った。免疫染色の結果、平滑筋細胞で発現されるアルファ-アクチンが同心円状に配向していることが確認された。さらに、ヒスタミン溶液を添加した結果、構築したドーナツ型平滑筋組織が同心円状に収縮することを確認した。これらの結果により、本研究で確立した組織は平滑筋の形態および機能を満たすことが分かった。 続いて、流れ刺激に対する内皮細胞の変化を評価するため予備実験としてチャンネルを設けたハイドロゲル内に血管内皮細胞を播種して3次元血管モデルを構築した。小型遠心ポンプにより流れの振幅および周波数を調整することで、体内のよう周期的な脈動のある流れ刺激を3次元血管モデル内に生成することに成功した。従来では細胞に不均一な刺激を与えたことに対して、本研究で導入した流れ刺激は3次元血管モデル内の細胞にせん断応力と均一な同心円状の伸展刺激を与えることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画よりやや早い段階に同心円状に収縮可能なドーナツ型平滑筋組織の構築に成功した。さらに、血管内皮細胞のみで構築した血管モデル内に体内のような流れ刺激与え、細胞の配向の評価に成功したため、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で確立した同心円状に収縮するドーナツ型平滑筋組織を複数配列して、チューブ状の平滑筋組織を構築する。そのチューブ状の平滑筋組織内に血管内皮細胞を播種することで、階層的な構造を持つ血管モデルを構築する予定である。作製した血管モデルに流れ刺激およびヒスタミンなどの薬物を投与し、その際細胞の形態および膜透過性などの機能を評価することで、疾患や創薬モデルとしての拡張を目指す。
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