Project/Area Number |
23K19201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0402:Nano/micro science, applied condensed matter physics, applied physics and engineering, and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡崎 大樹 京都大学, 化学研究所, 助教 (50976925)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 高強度レーザー / 非線形光学 / レーザー |
Outline of Research at the Start |
近年,フェムト秒・ピコ秒レーザーなどの超短パルスレーザー技術は著しく進歩しており,様々なパルス波形・周波数スペクトルのレーザーが広く使用されている.しかし,中赤外域などの新規開拓されつつある波長域においては,商用入手可能な光変調素子に乏しく,新しい光変調技術の開拓が必要視されている. 本研究では高強度レーザーを使用し,空間系で強い非線形光学現象を発生させることで,超短パルスレーザーが示す広帯域スペクトル中に狭線幅なスペクトルピークを誘起するなど,レーザーパルスの自在な波形整形・スペクトル変調の可能性を探求する.本手法を通じて,分光や加工へ資する革新的なレーザー光源を実現することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
超短パルスレーザー技術が著しく進歩する昨今において新規開拓されつつある中赤外域などの波長域では,変調光学素子に乏しいためにレーザーのコヒーレンスを十分に活用できない.中赤外域でフェムト秒パルスを自在に波形整形するためには,新しい光変調法の開拓が必要とされている. 本研究では,超短パルスレーザーが示す広帯域なレーザースペクトル中に狭線幅なスペクトルピークを誘起し,その自在な形成を通じた波長帯による制約の少ない革新的レーザー変調技術を実現することを目的としている. 初年度は,主に本現象の空間光学系における数値シミュレーションを行った. 第一に,スプリットステップフーリエ法に基づく自作の数値計算コードの高速化を進めた.続いて,空間光学系で本現象を誘起するために必要なレーザーパラメータの算出を進めた(これまでの報告は光ファイバー導波路や光共振器内部における現象が主であった).いくつかの非線形光学材料を想定した数値シミュレーションを実行し,狭線幅スペクトルピークを形成できる条件を確認した.また,実験に使用する最適な材料の検討を行った. 本研究では,近赤外域・中赤外域の高強度レーザーの双方を用いて上記現象を実現することで,波長帯による制約の少ない光変調手法の実証を試みる.中赤外域の高強度レーザーに関しては,初年度にその開発を進め,上記の現象が生じる光強度スケールの中赤外フェムト秒パルス光源を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数値計算によって,空間光学系においても同様の非線形光学現象が生じることを初年度に確認できた.また,中赤外高強度レーザーの開発においても同現象を発現できる強度スケールまで到達した.予定通り,次年度に実験へ移行できるため,おおむね順調に進展していると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,実際に数値計算によって確認された条件でスペクトルピーク形成の実験を,近赤外域・中赤外域の双方で実施する.加えて,当現象において注目されているベースライン抑制の問題や,空間均一性などの詳細な特性に関する議論を進める.
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