Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
軟骨細胞は,自己治癒が困難な生体軟組織に対する再生医療において重要な細胞ソースであるが,生体外で培養すると特有の性質を失う脱分化が生じ,治療効果が低減する.本研究では,脱分化の原因である細胞核の扁平化に着目し,培養皿上の軟骨細胞において細胞核の扁平化が生じるメカニズムの解明を目指す.アクチン細胞骨格から細胞核への力学作用が細胞核の扁平化の原因であるという仮説を,細胞内構造の3次元形態解析法と細胞内3次元牽引力計測法のアプローチにより実験的に検証する.得られた結果をもとに脱分化を抑制するための足場を設計し,軟骨細胞の品質を維持するための培養法を確立する.