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フラッシュケミストリーによるオリゴロタキサンの精密合成

Research Project

Project/Area Number 23K19232
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

宮岸 拓路  北海道大学, 理学研究院, 助教 (30979323)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywordsロタキサン / フロー合成 / インターロック化合物 / フローマイクロ合成
Outline of Research at the Start

オリゴロタキサンは軸分子が複数の大環状分子を貫いた構造の超分子であり、環分子の運動や立体構造に基づく特異な機能性が期待されている。しかしながら、オリゴロタキサンの構造を制御する手法は限られており、多様なオリゴロタキサンを自在に合成することは未だ困難である。本研究では、ミリ秒スケールで起きる環分子の貫入過程をフローマイクロ合成技術により制御し、オリゴロタキサンを精密合成することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

複数の分子が絡み合った構造を有するインターロック化合物(MIMs)は、その構造に由来する特異な物性を示すことが知られている。しかしながら、従来の反応技術では複雑なMIMsの構造を効果的に制御する手法に限界があり、多様なMIMsを自在に合成することは未だ困難である。本研究では、所属研究室で開発されたフローマイクロ反応技術を活用し、ミリ秒スケールの速さの超分子構造変化を精密に追跡・制御することで全く新しいMIMs合成手法を確立することを目指している。フローマイクロリアクターは微小な流路を持つフロー型の反応器であり、従来のバッチ型反応器では制御することが困難なミリ秒スケールの反応を精密に制御することが可能である。所属研究室はこの技術を活用して高速反応を解析・制御する、いわゆるフラッシュケミストリーの学理を確立しており、この独自の技術によって高速な超分子形成反応の制御というMIMs合成の課題解決を目指す。
本研究ではまず、ロタキサンの探索を行った。今回必要な要件は、沈殿が発生しないこと、高速反応に用いる官能基が存在すること、の2点である。当初、この2つに加えて高い会合定数を合わせた3点の必要条件をもとに、トポロジカルゲルの材料であるシクロデキストリンを対象に探索を進めたが、3つの全てを満たす条件を見つけることはできなかった。その後、条件を緩和し会合定数が弱い場合についても着目したところ、N,N-ジメチルホルムアミド中においてシクロデキストリンとチオールが弱いながらも会合することを見出した。この擬ロタキサンの軸成分には多様な高速クリック反応の基質として働くチオール基が存在するため、高速なマイケル付加反応などを用いることでロタキサン形成反応よりも高速なキャッピング反応が期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

フロー合成における最大の懸念点は沈殿の生成による流路の閉塞である。今回ターゲットとしたシクロデキストリンの系は魅力的な材料への展開が期待できる一方で、包接に伴って沈殿が生成するケースが多く、フロー合成への適用には困難を伴うことが想定されていた。今回、有機溶媒中での包接により高濃度条件において包接が進行することが示されたことで、フロー合成デバイスにおいてもロタキサン合成が可能であることが示唆された。以上の課題を解決した点を鑑みて、本研究はおおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

今後は得られた擬ロタキサンとクリック反応を用いることで、ロタキサン形成反応の追跡を行う。シクロデキストリンと軸分子をマイクロミキサーにより高速に混合した後、一定の滞留時間の後にキャッピング分子と高速で反応させてクエンチし、LCなどで分析することでロタキサン形成反応の反応速度解析を行う。以上に加えて、修飾シクロデキストリンにも対象を広げることでさらにフロー合成に適した系を探索する予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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