Project/Area Number |
23K19237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
花山 博紀 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (10983869)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 超分子ポリマー / 金属ナノ構造 / ナノチューブ / ナノソレノイド |
Outline of Research at the Start |
本研究では,未踏物質である「金属ナノソレノイド」の創成を目的とする.手法の鍵となるのは,超分子集合体を鋳型とした金属成長である。具体的には、金属イオンを内包可能な大環状分子を合成し、コイル状に超分子集合させる。この超分子コイルを鋳型として金属ナノソレノイドを内部に形成させる。金属ナノソレノイドは構造に由来した特異な電磁気的性質が期待され,電流から磁場を生み出す電磁気装置や力学的刺激に応答するメカノセンサーへの発展が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,未踏物質である「金属ナノソレノイド」の創成を目的とする.手法の鍵となるのは,超分子集合体を鋳型とした金属成長である。具体的には、金属イオンを内包可能な大環状分子を合成し、コイル状に超分子集合させる。この超分子コイルを鋳型として金属ナノソレノイドを内部に形成させる。金属ナノソレノイドは構造に由来した特異な電磁気的性質が期待され,電流から磁場を生み出す電磁気装置や力学的刺激に応答するメカノセンサーへの発展が期待できる。 本年度は超分子ナノコイルを形成可能な大環状分子の開発に取り組んだ。提案した俺フィンメタセシスを鍵とする大環状分子の合成を行なったが、ナノコイル形成に必要な曲率を生み出すために大きなπ共役部位を導入した影響により環化が効率的に進行しないことが明らかとなった。現在、単なる結合形成ではなくイミンの可逆的な結合形成を利用した大環状分子形成反応が非常に高効率で進行することに注目し、新たな合成経路の開拓を行なっている。 また、同時に超分子ナノチューブを用いて超分子構造の内部空間への金属イオン集積について予備検討を行なった。キシリレン部位により二つのジフェニルアントラセンを連結した超分子モノマーユニットに親水性のトリエチレングリコール鎖を導入し、水溶性超分子ナノチューブの形成を目指した。ジフェニルアントラセンモノマーは、水・ジオキサン混合溶媒中において超分子ナノチューブを形成することが明らかとなった。この超分子ナノチューブの内部にピリジル基を導入し、銅イオン存在下でナノチューブ形成を行なったところ、電子顕微鏡解析によりチューブ内部に銅イオンが集積していることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的の大環状分子の合成こそ達成していないものの水溶性超分子ナノチューブの開発に成功し、超分子ナノチューブ内に金属イオンを集積することができた。この知見は今後の金属ナノコイル合成に役立つものと期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
新たな分子デザインに基づいて、大環状分子の合成ならびにその自己集合挙動を調査する。超分子ナノコイルの開発後、その超分子構造への金属イオンの内包ならびに還元による金属ナノコイルの形成を試みる。
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