Project/Area Number |
23K19239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
三浦 大明 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80982644)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 分子連結モジュールタンパク質 / ヒト型化 / 遺伝子工学 / タンパク質工学 / ヒト化 / 分子連結モジュール |
Outline of Research at the Start |
分子連結モジュールタンパク質は、タンパク質間やタンパク質と核酸間を共有結合によって連結可能であり、これによって作製されるタンパク質複合体や核酸-タンパク質複合体は、治療薬やワクチンへの応用が期待できる。しかし、これらの分子連結モジュールタンパク質はいずれも微生物由来であることから、ヒトに投与した場合に免疫反応を示すことが考えられる。そこで本研究では、ヒト由来タンパク質の機能改変を行い、ヒト由来タンパク質を用いた新奇の分子連結モジュールタンパク質の開発を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在報告されている分子連結モジュールタンパク質はいずれも微生物由来であるため、ヒト体内への投与を志向した場合には免疫原性の懸念がある。本研究では、ヒト体内での使用を可能とするため、分子連結モジュールタンパク質の「ヒト型化」を目指している。そこで本年度は、分子連結モジュールタンパク質のうち、DNA共有結合タンパク質の「ヒト型化」を目指し、変異導入を行った。ヒト由来ウラシルDNAグリコシラーゼ (hUng) は、ヒトのDNA複製においてウラシルが取り込まれてしまった場合においてウラシルを認識・除去に関与するタンパク質である。一方、Mycobacterium smegmatis由来ウラシルDNAグリコシラーゼ (UdgX) は、上記機構においてウラシル除去後にDNAと共有結合を形成する性質がある。そこでhUngとUdgXの立体構造を重ね合わせ、UdgXにおいて共有結合形成に関与するアミノ酸残基をhUngに移植するため、点変異導入を行った。単変異から四重変異体まで作製し、大腸菌を宿主とした組換え生産およびDNAとの共有結合形成評価を行った。結果、いずれの変異体も大腸菌の可溶性画分への発現は認められたものの、DNAとの共有結合能は有していないことが明らかとなった。現在、さらなる変異導入を行う方針と、UdgXのヒトにおける免疫原性が高いと考えられる箇所に対して変異導入を行い、免疫システムにかかりにくくするような方針を立てて研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
変異導入による「ヒト型化」までは達成されなかったものの、大腸菌におけるhUngの組換え生産が可能であった点、および各種変異体が変異導入前と同等の発現量を有していたことを踏まえて、今後さらなるエンジニアリングが可能であると示唆された。また、UdgXにおいても同様のエンジニアリングが可能であったことから、当初の予定とは異なるものの、新たな方針を立てることが出来たため、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまではタンパク質の立体構造の違いに着目して1つずつ変異導入を行っていったが、作製から評価までに時間を要する。そこでツールを利用することで候補変異体をin silicoでデザインすることで、研究全体のスピードアップを図る。これにより、次年度予定している他の分子連結モジュールタンパク質の「ヒト型化」も目指す予定である。
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