Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
細胞の同調培養は細胞周期の異なる時期に生じる現象への理解とその活用に重要であり、従来、DNA複製や微小管重合の阻害剤添加などの化学的手法が主に用いられてきた。しかしこれらの手法は細胞生存率の低下やゲノム異常の蓄積といった障害を誘発することが課題となっている。本研究では薬物フリーな新規同調培養手法を確立するべく、細胞周期と細胞接着との関係に着目した。細胞接着形態はG1/S期移行やG2/M期移行の速度に関与する。そして細胞は周辺力学環境を感知し接着形態を適応させる性質をもつ。以上から、細胞周期の各時期の通過速度を操作し得る細胞接着力学可変な培養材料の開発を目指す。