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偏光による位置選択的光異性化に基づく固体表面上走性液滴の創出

Research Project

Project/Area Number 23K19254
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0501:Physical chemistry, functional solid state chemistry, organic chemistry, polymers, organic materials, biomolecular chemistry, and related fields
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

荒川 京介  東京理科大学, 創域理工学部先端化学科, 助教 (50981289)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywords光異性化反応 / 走性 / 偏光 / 固体表面 / スピロピラン / 界面活性剤 / 光刺激
Outline of Research at the Start

外界の刺激に応答して物質が自発的に移動する現象を走性という。液滴の走性研究は液相で盛んに研究されているが、固体表面における研究例は数えるほどしかない。その理由は液相では常套的な走性発現メカニズムであるマランゴニ対流が存在するが、固体表面ではマランゴニ対流が発生しないからである。
そこで本研究では全く新たなメカニズムの導入により、固体表面における走性液滴の開発を目指す。液滴に走性を発現させるためには外部刺激により、液滴表面の空間的異方性を作り出すことが必要である。本研究では波の振動方向が異方的な光(偏光)を球状液滴表面のフォトクロミック界面活性剤分子に照射することで空間異方性を発現させる。

Outline of Annual Research Achievements

外界の刺激に応答して物質が自発的に移動する現象を走性という。液滴の走性研究は液相で盛んに研究されているが、固体表面における研究例は数えるほどしかない。それは主な研究対象となっている液相において用いられるマランゴニ対流を利用しづらいためである。そこで、本研究では全く新たなメカニズムの導入により、固体表面における走性液滴の開発を目指す。本メカニズムでは平滑な固体表面と球状粒子といった幾何学的な要素が重要である。そのためにガラス基板や有機物で修飾したガラス基板、テフロン表面において汎用的な界面活性剤水溶液の接触角を定性的に観察した。その結果、水滴が球状を保つことは困難であることが分かった。この結果から、対象を球状水滴からジャイアントベシクル(GV)に変更し研究を展開することにした。詳細は今後の研究方針に示す。
本研究では走光性因子として固体表面と球状粒子表面間の斥力・引力を想定している。中性分子であるスピロピランが光刺激により双性分子であるメロシアニンに光異性化することで球状粒子表面の親水性が向上することで両表面間に引力が発生することを期待した。そこで球状粒子表面に配置されるような性質を有したスピロピラン誘導体の合成が必要であるが、こちらは成功し、置換基の種類が異なる3種のスピロピランの合成に成功した。また、合成した分子について光異性化挙動を観察し、確かに想定通りの光異性化反応を示すことが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

球状の水滴を固体表面で作成することが困難なため、球状粒子をジャイアントベシクル(GV)に変更し研究を展開することにした。GVはリン脂質の2分子膜でできた球状の粒子であり、疎水的な有機分子を分子膜内に導入することができる。そこで、スピロピラン誘導体導入GVの作成を行った。置換基の種類が異なる3種のスピロピランのうち1種を用いて、リン脂質として1-Stearoyl-2-oleoyl- sn-glycero-3phosphocoline:SOPCを用いた。GVを形成するリン脂質に対して1mol%となるようにスピロピラン誘導体を加えることでスピロピラン誘導体含有GVを作成し、その形態を光学顕微鏡を用いて観察した。観察の結果、スピロピラン誘導体を導入していないGVに比べて導入したものは粒子径が小さいことが分かった。

Strategy for Future Research Activity

先述のように固体表面で球状の水滴を作成することが困難であった。そこで、球状粒子であり、光学顕微鏡などでその動きの時間変化を観察できるジャイアントベシクルGVに着目した。GVの2分子膜内には有機分子が導入できるため走光性の駆動因子であるスピロピラン誘導体を導入することができる。実際にスピロピラン誘導体導入GVを作成し、光学顕微鏡で観察したところ導入していないGVに比べて明らかな粒子径の変化があったことから狙い通りスピロピラン誘導体のGVへの導入が示唆された。今後はこの粒子をガラスなどの固体表面に接触させ、偏光を照射したときの応答性を評価する。また、明らかな光応答性が確認できない場合は導入量を増やしたり、GVを構成するリン脂質を変更することで最適条件を探索する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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