Project/Area Number |
23K19287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0601:Agricultural chemistry and related fields
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
榎本 拓央 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹茶業研究部門, 研究員 (70855543)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | チャ / 硝酸 / 品種・系統間差 / トランスクリプトーム |
Outline of Research at the Start |
チャは窒素要求性の高い作物であり、品質を良くするためには窒素施肥が重要である。本研究では、チャの硝酸利用能力に関連する分子機構を明らかにして、窒素利用効率の高いチャを育種するためのゲノム情報基盤を構築することが目的である。この目的を達成するために、多様な品種・系統を用いて硝酸利用能力に関する形質を比較し、形質に相関して発現量が変化している遺伝子群をトランスクリプトーム解析から明らかにする。これらの情報をもとにして、硝酸利用能力が高い品種・系統の選抜とともに硝酸利用能力に関連する遺伝的要因の特定を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「多様な品種を用いた茶樹の硝酸還元能力の評価と品種間差の要因解明」の目的は国内外の品種・系統の硝酸還元能力の違いを評価し、その要因を解明することである。まず、実験系の確立をすることが重要であり従来の実験系をチャに適した方法に変更する必要があった。 本年度はチャのサンプルを用いてRNA抽出方法と硝酸還元酵素活性の分析方法を確立すること及び品種・系統の挿し木苗の栽培を行うことが目的である。RNA抽出に関しては、複数のRNA抽出方法を試し、チャの葉や根からのRNAの抽出に適した方法を同定した。同定したRNA抽出方法では、特に抽出が困難であった土壌中の根からも純度の高いRNAの抽出が可能となった。また、チャの硝酸還元酵素活性を測定する実験は比色法を用いた実験系でサンプル量や試薬濃度の条件検討をすることにより活性を測定することが可能となった。他にも、実験に用いる国内外の品種・系統が挿し木栽培で生育するか確認したところ供試した品種・系統全てにおいて生存及び生育することが確認された。 ここまでに確立した実験方法を用いて、挿し木栽培を行って生育した約20種の品種・系統を用いてアミノ酸や全窒素濃度及び窒素利用能力に関連する硝酸還元酵素活性を測定する。硝酸還元酵素活性の違いを明らかにした後は違いを説明付ける遺伝子の同定をするためにRNA-seq解析を実施する。チャからのRNAの抽出は本年度確立した抽出方法を用いて行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
チャのサンプル、特に土壌中の根からRNA抽出を行うときに純度の高いRNAを取ることが難しかったが抽出方法を検討して適したRNA抽出方法の確立に成功した。また、本研究の根幹となる硝酸還元酵素活性の測定方法も確立することができた。実験に用いる品種・系統の挿し木栽培も大きな問題なく栽培ができている。以上の状況からおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
国内外のチャ品種・系統である約20種を用いてアミノ酸・全窒素濃度を測定する。その後、硝酸還元酵素活性を測定して硝酸還元能力の高い品種・系統を同定する。その後、RNA-seq解析を実施して硝酸還元酵素活性の違いを説明付ける遺伝子の同定を試みる予定である。
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