Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
養豚現場で頻発する下痢症の予防には、哺乳期における十分な腸管恒常性の形成が重要である。子ブタ腸管に優占する乳酸菌は、芳香族アミノ酸を、腸管バリア形成に寄与する生理活性物質へと変換できる。すなわち、子ブタにおいて乳酸菌の代謝産物を介した、腸管恒常性の維持機構が存在すると考えられた。本研究では、①経時的な哺乳期の子ブタの細菌叢解析と芳香族アミノ酸及びその誘導体の測定、②芳香族アミノ酸と乳酸菌が産生する誘導体のブタ小腸上皮細胞のバリア機能への影響評価、③芳香族アミノ酸代謝株と代謝酵素欠損株を用いた子ブタ投与試験、以上の実験から申請者の立案した仮説を証明し、新たな家畜健全育成戦略を提案する。