Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
ヒトと他の霊長類の違いをもたらしたゲノム進化の要因の一つはウイルス由来配列の転移因子である。転移因子は転移と増殖によって宿主ゲノム中に数多くのコピーを挿入してきたが、活発に転写されているコピーのうちどれが生物としての差を生み出してきたのかはほとんど不明である。これはコピー配列の類似性や非コードRNAとしての転写物が既存の分子生物学的解析手法を困難にしているためである。本研究では転移因子RNAを特異的かつ効果的に抑制する網羅的解析技術として、CRISPR-Cas13スクリーニングの系を構築する。そして霊長類進化の過程でゲノムに挿入された転移因子HERVHファミリーに着目し、その機能を検討する。