Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
直立二足歩行に伴う姿勢の変化により、頭部と頸部をつなぐ大後頭孔が他霊長類と比較して前方に移動したことで、ヒトでは比較的少ない緊張力で頭部を支持することが可能となっている。これにより重い頭部の支持が可能となったことが、後の脳の拡大を容易にしたと予想される。しかし大後頭孔の前方への位置変化が、直立二足歩行時の頭部の支持効率をどの程度上昇させたのかは不明である。本研究では筋骨格モデルによる運動シミュレーションにより、大後頭孔の位置変化が頭部支持にどの程度影響を与えるか動的条件下で定量的に解析する。これにより、直立二足歩行の獲得による頭部支持の効率化が後の脳の拡大を容易にしたかを明らかにする。