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ニコチン性アセチルコリン受容体を標的とした脳卒中後疼痛の病態解明

Research Project

Project/Area Number 23K19441
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0801:Pharmaceutical sciences and related fields
Research InstitutionKobe Gakuin University

Principal Investigator

加藤 将貴  神戸学院大学, 薬学部, 助手 (70981116)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Keywords脳卒中後疼痛 / ニコチン性アセチルコリン受容体 / 神経障害性疼痛
Outline of Research at the Start

脳卒中後疼痛(CPSP)は脳卒中患者のおよそ10人に1人の割合で見られる症状であり、既存の鎮痛薬では治療が困難なケースが多い。以前に、脳内のニコチン性アセチルコリン(nACh)受容体を活性化することで、CPSPモデルマウスにおける痛覚過敏が改善されることが報告されており、CPSPの発症にはnACh受容体を介した疼痛抑制機構の破綻が関与することが示唆されている。
本研究では、CPSPモデルマウスにおけるnACh受容体を介した疼痛抑制機構が低下していることを、分子生物学的、免疫組織学的、および行動薬理学的手法を用いて明らかにし、nACh受容体の作動薬を新たなCPSP治療薬として提唱することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、脳卒中後疼痛(CPSP)モデルマウスの脳内においてニコチン性アセチルコリン(nACh)受容体を介したシグナリングが低下していることを証明するための検討を行っている。
本年度は、分子生物学的手法(定量PCR)を用いて、中枢性のnACh受容体を構成する主要なサブユニットであるα4(Chrna4)、α7(Chrna7)、β2(Chrnb2)mRNAの発現を疼痛制御に関与する脳部位において解析した。その結果、コントロールマウスと比較してCPSPモデルマウスの大脳皮質ではChrna4の発現が有意に低下し、Chrnb2の減少傾向が見られた。また、海馬ではChrnb2の減少傾向が見られ、視床ではChrna4とChrna7の有意な発現低下およびChrnb2の減少傾向が確認された。橋・延髄においては、Chrna7およびChrnb2の発現が有意に減少していた。一方、中脳ではChrna4およびChrnb2の有意な発現増加が認められ、視床下部ではいずれのサブユニットmRNAにおいても有意な発現変化は認められなかった。
これらの結果から、CPSPモデルマウスにおいて、大脳皮質および視床ではα4β2 nACh受容体の発現が、視床および橋・延髄ではα7 nACh受容体の発現が低下している可能性が示された。さらに、海馬ではβ2サブユニットを含有するnACh受容体の発現が減少している可能性が示された。対照的に、中脳ではα4β2 nACh受容体の発現が増加していることが示唆された。以上、CPSPの病態形成には脳内のnACh受容体シグナリングの変動が関与していることが推察される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は、CPSPモデルにおける脳内nAChの発現変動を分子生物学手法(定量PCR)によって解明することができた。
また、現在のところ定量には至っていないが、免疫組織化学染色の条件が定まり、脳部位特異的なnACh受容体の発現変動を解析中である。
一方、定量PCRにおいて使用するプライマー構成や最適なPCR条件、および免疫組織学的手法において使用する抗体、染色条件の設定に想定以上の時間を要したため、実験の進行に遅れが生じてしまった。

Strategy for Future Research Activity

定量PCRの結果より、CPSP発症時には大脳皮質、視床、橋・延髄においてnACh受容体の発現が低下している可能性が示されたため、免疫組織化学染色法を用いて脳内nACh受容体の発現低下部位をより詳細に明らかにする。CPSPモデルマウスおよびコントロールマウスから脳を摘出して冠状切片を作製し、α4、β2およびα7 nACh受容体の免疫組織染色を行う。さらに、nACh受容体の発現低下が見られた脳部位にnACh受容体サブタイプ選択的な作動薬を局所注入することで、CPSPモデルマウスにおける機械的刺激過敏が改善されるかを検討する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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