Project/Area Number |
23K19444
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0801:Pharmaceutical sciences and related fields
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
濱 信一郎 国立感染症研究所, 細胞化学部, 研究員 (60982072)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | SFTSV / 宿主因子 |
Outline of Research at the Start |
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、2011年に中国で初めて報告された新興感染症であり、SFTSVウイルスによって引き起こされ、感染後患者の30%が死亡する可能性がある。SFTSの特異的な治療法やワクチンは存在しないため、対症療法しか行えない。本研究では、SFTSV感染に必須の宿主因子を網羅的に解析し、その宿主因子の機能を阻害する多価型分子を開発し、SFTSV感染を制御することが目的である。多価型ペプチドプローブは、感染における遺伝子の機能解析に有用であり、本研究によって開発された多価型ペプチドは、SFTSや類縁ウイルスに対する特異的な治療薬の開発に期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)の感染に必須の宿主因子を特定し、その阻害プローブを開発することを目的としている。これによりSFTSVやその類縁ウイルスに対する特異的な治療薬の開発が期待されるからである。 本年の実施計画では、宿主因子同定のためのCRISPR-Cas9システムを利用したゲノムワイドスクリーニングを行うため、その感染条件や必要な細胞株の樹立を確立し、スクリーニングを実施する予定であった。 本年度の実績は下記の通りである。本研究費を用いて、ゲノムワイドスクリーニングに係る条件検討を行った。当初計画ではヒト慢性骨髄性白血病由来細胞K562を使用する予定であったが、SFTSV感染による細胞傷害活性が十分ではなく、ゲノムワイドスクリーニングにより因子の同定が困難であると判断した。そこでSFTSVはマクロファージやB細胞に感染するが、B細胞への感染機序については不明な点が多いことに着目した。複数のB細胞由来株に対するSFTSV感染への感受性・細胞傷害性の検討を行った。その結果、バーキットリンパ腫由来のBjab細胞がSFTSVによって顕著に細胞傷害が誘導されることを見出した。次に、ゲノムワイドスクリーニングを行うためCas9を安定的に発現するBjab-Cas9細胞の樹立を行い、SFTSV感受性・ゲノム編集効率を確認し十分にスクリーニングを行えることを確認した。次年度はこの細胞を用いてゲノムワイドスクリーニングを実行し宿主因子の同定を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初使用する予定であったK562では十分なSFTSVによる細胞傷害活性を確認できなかったため、スクリーニングに使用する細胞の選定から行ったため、当初より遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時の計画では、2023年度にゲノムワイドスクリーニングを行いSFTSV 感染に必要な宿主因子候補の同定を行うことを計画していた。しかしながら、K562ではゲノムワイドスクリーニングに必要十分な細胞傷害活性が確認できなかったため、細胞の選定を行うところから始めたため、計画に全体的な遅れが生じた。そのため今後は、2023年度に樹立したBjab-Cas9細胞を用いゲノムワイドスクリーニングを行い、宿主因子の同定・機能解析の研究を早急に進める必要がある。
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