Project/Area Number |
23K19469
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0803:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
清家 圭介 岡山大学, 大学病院, 助教 (20976427)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | DN T cell / mithochondria / HSCT / GVT / GVHD / DN T cells / GVL / mitochondria |
Outline of Research at the Start |
T細胞は造血幹細胞移植において移植片対宿主病(Graft versus Host Disease; GVHD)、抗腫瘍効果(Graft versus Tumor; GVT)の両方に関与する最重要免疫細胞である。末梢CD4 CD8 double negative T細胞(DN-T細胞)は、比較的少数のサブセットであるが、GVHDを悪化させずにGVL効果を有するとすると報告されている。 T細胞の機能調整にはミトコンドリア電子伝達系が重要な働きをしている。本研究では、DN-T細胞におけるミトコンドリア機能が及ぼす影響を明らかにし、DN-T細胞を利用した効果的な抗腫瘍細胞療法の開発を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
T細胞は造血幹細胞移植において移植片対宿主病(Graft versus Host Disease; GVHD)、抗腫瘍効果(Graft versus Tumor; GVT)の両方に関与する最重要免疫細胞である。GVHDを抑制しつつGVTを高めるために、T細胞機能をコントロールする必要があるが、T細胞は異なる機能を有する多くのサブセットを含んでいる。末梢CD4 CD8 double negative T細胞(DN-T細胞)は、末梢T細胞中に存在する比較的少数のサブセットであるが、GVHDを悪化させずにGVL効果を有するとする臨床的知見が報告されている。しかし、DN-T細胞は、免疫抑制性、抗腫瘍性、炎症誘発性など様々な機能を有しており、その機能がどのように制御されているか明らかにされていない。 T細胞の機能調整には遺伝子発現だけでなく、エネルギー代謝が大きく関わっている。特にミトコンドリアの機能が、免疫細胞の機能を制御することが判明し、T細胞においてもミトコンドリア電子伝達系がT細胞の生存、増殖能、機能において重要な働きをしていることが報告されている。本研究では、DN-T細胞におけるミトコンドリア機能が及ぼす影響を明らかにすることにより、DN-T細胞を利用した副作用が少なく、効果的な抗腫瘍細胞療法の開発を目的とする。現時点での実績、今後予定は以下のようである。 1. 研究グループ立ち上げを行った。現在、レンチウイルスベクターの作成に成功し、今後KO DN-T細胞を作成する。 3. 各KO DN-T細胞のin vitroでの機能解析を行う。 2. GVHDモデル、GVTモデルにおけるDN-T細胞の機能解析を行う。現時点でモデルマウスの確立に成功している。具体的にはC57BL/6→BALB/cの系とC57BL/6→BDF1の系を使用する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1. 電子伝達系複合体I、II、IIIのそれぞれをノックアウトするためのレンチウイルスベクターの作成に成功した。それぞれのKO DN-T細胞を作成中であり、予定通りの進捗状況である。
2. GVHDマウスモデル、IVISシステムを用いたGVTマウスモデルを使用し、in vivoでの機能解析を行う。その際に用いるマウスモデルの作成に成功している。具体的にはC57BL/6→BALB/cの系とC57BL/6→BDF1の系を使用する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 作成した各複合体KO DN-T細胞を使用し以下のin vitro機能解析を行う。 増殖能:CD3/CD28を用いてTCR刺激を行った細胞をCFSEによる解析を行う。 機能解析:フローサイトメーターを用いて細胞内染色を行なった複合体KO DN-T細胞のサイトカイン産生能(IFNγ、TNFα、IL4、IL10、IL17、TGFβ)や細胞障害性のマーカー(Granzyme A、Granzyme B、Perforin)を解析する。 2. エネルギー産生能:ウイルスベクターにより作成した各複合体KO DN-T細胞を使用し、細胞外フラックスアナライザーによって、酸素消費量(ミトコンドリアでのエネルギー産生)及び細胞外酸性化速度(酸素を用いない非ミトコンドリアエネルギー産生)を測定することによって、複合体KO DN-T細胞の代謝的特徴を解析する。 3.同種複合体KO DN-T細胞を用いて造血幹細胞移植を行い、WT DN-T細胞を移植した群と比較し、GVHDの重症度を比較する。GVHDの重症度を比較することで、各複合体KO DN-T細胞のin vivoでの機能変化を確認する。また同種造血幹細胞移植時に、複合体KO DN-T細胞とルシフェラーゼ発現腫瘍を同時に輸注し、移植後の腫瘍量を経時的にIVIS imaging systemを用いて定量化することでin vivoでの抗腫瘍効果を確認する。
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