Project/Area Number |
23K19494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0901:Oncology and related fields
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内田 経徳 東北大学, 医学系研究科, 学術研究員 (30986253)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 抗体作成 / 転移 / 膜タンパク質 |
Outline of Research at the Start |
転移はがん死の主要な死因であり、転移能が高いがん細胞を狙い撃つための治療標的が求められている。近年、転移能が高いがん細胞では正常細胞より細胞膜が柔らかいという性質が明らかになった。本研究では細胞膜が柔らかくなることで構造が変化する膜タンパク質が存在すると仮説を立てた。この仮説を検証するために、膜が柔らかい細胞特異的に結合する抗体を取得し、その抗体が認識する抗原の網羅的同定を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
転移はがん死の主要な死因であり、転移能が高いがん細胞を狙い撃つための治療標的が求められている。転移能が高いがん細胞は正常細胞よりも細胞膜が柔らかい性質をもつことから、本研究では細胞膜が柔らかくなることで構造が変化する膜タンパク質が存在すると仮説を立てた。転移能が高いがん特異的抗体取得することを通してそのようなタンパク質を同定することでこの仮説を検証することを目標としている。本研究を実現するためには免疫によって生じた不特定多種類の抗原に対する抗体をできるだけ多く取得することが重要である。ハイブリドーマ作製技術は職人技でありハイブリドーマの出来が抗体の樹立効率に多大な影響を与えることから、本年度は技術習得を目標としてあらかじめ定めた抗原に対する抗体作成を行った。Cell-Based Immunization and Screening (CBIS)法は目的抗原を過剰発現させた細胞を動物に免疫し、過剰発現細胞への反応性を測定することでハイブリドーマをスクリーニング方法である。免疫原およびスクリーニングに細胞を用いることで細胞膜上に発現されたありのままの構造の抗原に対する抗体を取得することができる。このCBIS法によって一回膜貫通型タンパク質や複数回膜貫通型タンパク質にいたる多くの膜タンパク質に対する抗体を取得した。取得した抗体にはFACSだけではなく、westren blotでも目的抗原を認識するものも含まれており、CBIS法により目的抗原に対する様々な性質の抗体を樹立することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ハイブリドーマを安定的に作製できるまでに想定よりも時間を要してしまった。抗体樹立は免疫、ハイブリドーマ作製、スクリーニング、ハイブリドーマのクローニングといった流れで構成される。スクリーニング時にはコロニーが形成されていてもその後の過程で増殖や抗体産生の停止が起こる場合があり、最終的な抗体作成効率を判断・トラブルシューティングするまでに時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
既報に従い、転移能が高く細胞膜が柔らかい乳がん細胞株MDA-MB-231にmembrane-anchoring active ezrin(MA-ezrin)を発現させることで転移能を抑制したMDA-MB-231/MA-ezrinを樹立し、表現型の解析を行う。細胞樹立が完了した後、免疫・ハイブリドーマ作製を実施し抗体を取得する。また特定の抗原に対する抗体作製も並行して行うことで、ハイブリドーマ作製効率のさらなる安定化を図る。
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