Project/Area Number |
23K19598
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0902:General internal medicine and related fields
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小神 昌寛 順天堂大学, 医学部, 助教 (90985756)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 皮膚筋炎 / 抗MDA5抗体 / 間質性肺疾患 / 抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎 / モデルマウス作成 |
Outline of Research at the Start |
抗melanoma differentiation-associated gene 5 (MDA5)抗体は本邦において無筋症性皮膚筋炎の患者血清より発見された抗体であり、急速進行性間質性肺疾患を高率に合併するため抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎は集学的治療を施しても6ヶ月生存率が75%と予後不良の致死的疾患である。本抗体価と疾患活動性は相関するが、病原性・病態生理は明らかではない。本研究では抗MDA5抗体による肺炎誘導のメカニズム解明ため、患者血漿より抽出した抗MDA5抗体をマウスに尾静脈注射することでモデルマウスを作成し、機能解析を行うことで疾患の病態生理を明らかにすることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎は急速進行性間質性肺疾患を高率に合併する予後不良の疾患である。本疾患の病態生理は明らかになっておらず、モデルマウスを作成することで病態生理の解明、治療法開発の礎を築くことが本研究の目的である。B6J、DBA/1Jマウスを用い、抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎患者の血漿より精製したIgGを尾静脈より直接注射し、2週間後の肺病理を評価したところ、一部のマウスで間質性肺炎が確認できたため、抗MDA5抗体自体による肺障害の病原性が示唆された。また、抗体を投与したマウスと健常人のIgGをコントロールとして投与したマウスの脾細胞も回収し、フローサイトメトリーでリンパ球、単球といった免疫細胞の評価を行ったが有意な差を認めなかった。併せてマウスの血清を回収し皮膚筋炎活動性の指標となりうるフェリチン、炎症性サイトカインとしてIP-10とIL-6、間質性肺炎評価の指標となりうるKL-6をELISAで測定したが、肺炎の有無でKL-6やIP-10の有意差は認めず、フェリチンは抗MDA5抗体投与群よりもコントロール群の方が高値であった。なお、IL-6はいずれも検出感度以下であった。マウスの間質性肺炎発症を安定して作製できることを目的とし、ブースターとしてToll like receptor(TLR)4アゴニストであるリポ多糖、TLR7/8アゴニストであるR848、TLR9のアゴニストであるCpG ODN、TLR3のアゴニストであるpoly(I:C)を使用し、間質性肺炎の発症率やサイトカインの変化をブースターの有無で比較をしたが、投与の有無で間質性肺炎の発症率やサイトカインはブースターの投与下で抗体投与の有無で有意な差は認めなかった。本年度の研究では抗MDA5抗体自体がどのような機序で肺炎を誘導し、TLRを介した炎症誘発性ネットワークとの関連を見出すことはできなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度実施した研究結果より、モデルマウス作製のプロトコルがある程度確立でき、このモデルマウスを用いて、まだ評価をしていない肺由来の細胞の解析を行うこと、さらには当講座で保有している抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎患者由来の血清や末梢血単核細胞より抽出したRNAを用いて病態発症に関わる抗体価やサイトカインの推移、遺伝子発現などの評価を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
一部のB6J、DBA/1Jマウスで抗体投与後の間質性肺炎誘導が確認できたものの、免疫賦活作用を期待し、ブースターとしてLPS、R848、CpG ODN、poly(I:C)を使用したが、ブースター自体による血清サイトカインの上昇は確認できたものの間質性肺炎の発症率には変化は認めなかったため、モデルマウス作製のプロトコルとしてブースターは用いない方針とした。また、マウスの脾細胞のフローサイトメトリーによる解析でも、抗体投与による免疫細胞の差は確認されなかった。今後は、マウスを用いたin vivoでの研究に加え、in vitroとして、回収したマウスの脾細胞、ヒト由来単球系白血病細胞(THP-1)、健常人や患者の末梢血単核球を用いて、抗MDA5抗体陽性患者由来のIgGと共培養し、培養上清のサイトカイン、培養細胞の遺伝子発現として、IFIH1(MDA5)、IFNB1をreal time PCRで評価する予定である。
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