Project/Area Number |
23K19702
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0907:Oral science and related fields
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
後藤 晶乃 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (40984323)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 舌再生 / 炎症 / 単一細胞RNA-seq解析 / 舌 / 骨格筋 / オーラル・フレイル / 摂食嚥下障害 |
Outline of Research at the Start |
超高齢社会のわが国は摂食・嚥下関連筋の維持・再生法の確立が急務である.摂食・嚥下関連筋などの顎顔面頭頸部の筋は発生などが他と異なるにもかかわらず,これまでの骨格筋研究は四肢の骨格筋を対象としたものがほとんどであった.最近,申請者らは新しい舌筋の再生動物モデルを樹立し,四肢の骨格筋と比較してHoxo遺伝子群の発現が大きく異なるなどを見出した.そこで本課題では,これまでの研究を発展させ,高齢マウスとNF-κBのレポーターマウスに対して舌再生モデルを作製する.舌再生過程における炎症シグナルの挙動と加齢に対する感受性を明らかにすることで,高齢者における舌筋の維持・再生法開発のための分子基盤形成を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢者では血中の炎症性サイトカイン増加や組織における炎症シグナルの活性化がみられる(Shaw AC et al., 2013)TNF-alpha は代表的な炎症性サイトカインであり,TNF-alphaが誘導するNF-κBシグナルは骨格筋の萎縮やサテライト細胞の増殖分化に関わる(Cai D et al., 2004).われわれの研究室においても,マウス後肢の前脛骨筋(TA)を用いた実験から,CTXにより誘導された筋再生に伴うNF-κBシグナルの挙動を明らかにし,NF-κBが筋分化を強力に抑制することを見出した(Shirakawa T et al., 2021).しかしながら,このように,ほとんどの骨格筋研究は四肢筋を対象としたものであり,舌筋を観察したものは皆無である.また,昨今の生命科学研究では,老化と炎症をそれぞれ独立した因子ではなく,包括的に捉えることの重要性が強調されている.一方で,舌がんは粘膜下の筋層に浸潤すると予後が悪い.そのためがん細胞の筋層浸潤の制御は重要な課題であるが,そのメカニズムには不明な点が多い.舌がんが粘膜下の舌筋に浸潤する際,がん細胞周囲の筋線維に侵害刺激を与え炎症や再生が誘導される.実際にヒトの舌がん症例を確認したところ,がん浸潤部位の周囲に多くの炎症性細胞の集積を認め,さらに中心核を持つ再生舌筋が出現していることをみつけることができた.今年度舌にCTXをインジェクションすることで舌筋の再生を誘導した.インジェクション後0日,3日,10日後にサンプリングしシングルRNA-seq解析を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
舌の再生過程をサンプリングし,経時的なシングルセルRNA-seq解析まで終了したから.
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Strategy for Future Research Activity |
RNA-seq解析の結果に基づき,舌の再生過程における細胞アトラスを作成するとともに,舌の再生にクリティカルな因子を見出し,機能解析にまで発展させていきたい.
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