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歯周病原細菌抗原由来の免疫複合体が破骨細胞分化に影響するメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 23K19718
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0907:Oral science and related fields
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

田村 哲也  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (00981127)

Project Period (FY) 2023-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywordsジンジパイン / 免疫複合体 / 破骨細胞 / 歯周炎
Outline of Research at the Start

歯周炎は慢性感染症である。原因菌の1つとしてPorphyromonas gingivalis(P.g)が知られており、莢膜、線毛、リポポリサッカライド、ジンジパインといった病原因子をもつ。
本研究では「ジンジパインの免疫複合体が歯周病の進行に関与する」と仮説を立てて、①ジンジパインの歯周病進行における役割、②ジンジパイン免疫複合体の歯周病病態に対する関与について明らかにすることを目的としている。ジンジパインは組織破壊やタンパク分解作用が報告されている。本研究課題の成果から歯周病患者の早期発見、治療を行うことができ、歯周病による組織破壊を抑制できると考えられる。

Outline of Annual Research Achievements

実験1)P.gをマウスの口腔内に塗布し、歯周組織の破壊を評価する
P.gをマウスの口腔内に塗布すると歯周炎が引き起こされ、歯周組織の破壊が観察される。これまでの実験から、ジンジパイン抗体をマウスに腹腔内投与し、P.gを塗布すると歯周組織の破壊が重度になることを突き止めた。また、ジンジパインをノックアウトしたP.gを口腔内塗布した場合では、歯周組織の破壊が軽度であった。このことから、マウスを用いてサンプルとして歯槽骨と血清を回収し、解析を行った。
実験2)マウス骨髄由来単球系細胞(BMMCs)を用いた破骨細胞形成におけるジンジパインの作用
これまでの実験結果からジンジパインにより、細胞では炎症性サイトカイン誘導が確認され、歯周組織では骨吸収が重度になることが突き止められた。このことからジンジパイン、もしくは、ジンジパインの免疫複合体が破骨細胞形成に促進的に作用しているのではないかと考察した。このことから、BMMCsにRANKL,M-CSFとともにジンジパイン、もしくは、ジンジパイン免疫複合体を加えて破骨細胞形成に対する影響を検討する。また、ジンジパインを加えることでIL-6などの炎症性サイトカインが産生されるかの検討も行う。免疫複合体はマグネットビーズを使用して回収し破骨細胞形成に使用した。実験方法でマグネットビーズを使用することによる破骨細胞形成に対する影響も検討し、比較検証を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験1)P.gをマウスの口腔内に塗布し、歯周組織の破壊を評価する
P.gをマウスの口腔内に塗布すると歯周炎が引き起こされ、歯周組織の破壊が観察される。これまでの実験から、ジンジパイン抗体をマウスに腹腔内投与し、P.gを塗布すると歯周組織の破壊が重度になることを突き止めた。また、ジンジパインをノックアウトしたP.gを口腔内塗布した場合では、歯周組織の破壊が軽度であった。このことから、マウスを用いてサンプルとして歯槽骨と血清を回収し、解析を行った。
実験2)マウス骨髄由来単球系細胞(BMMCs)を用いた破骨細胞形成におけるジンジパインの作用
これまでの実験結果からジンジパインにより、細胞では炎症性サイトカイン誘導が確認され、歯周組織では骨吸収が重度になることが突き止められた。このことからジンジパイン、もしくは、ジンジパインの免疫複合体が破骨細胞形成に促進的に作用しているのではないかと考察した。このことから、BMMCsにRANKL,M-CSFとともにジンジパイン、もしくは、ジンジパイン免疫複合体を加えて破骨細胞形成に対する影響を検討する。また、ジンジパインを加えることでIL-6などの炎症性サイトカインが産生されるかの検討も行う。免疫複合体はマグネットビーズを使用して回収し破骨細胞形成に使用した。
2023年にこの2つの実験を予定しており、計画に従って実験を行った。結果については解析し、2024年に計画している実験に利用できる結果が出るまで実験の試行を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

実験1)ジンジパイン抗体を持つマウスでのFcγRⅢ受容体とFcγRⅡB受容体の発現の関連。Fcγ受容体はIgG抗体と結合して細胞を活性化させる活性化型と、その活性化を抑える抑制型がある。破骨細胞では活性型のFcγRⅢ受容体と抑制型のFcγRⅡB受容体が発現することが判明している。ジンジパイン抗体を持つ場合のマウスの破骨前駆細胞での受容体発現における影響を検討する。
実験2)ジンジパイン免疫複合体をP.g感染歯周炎モデルマウスの歯周局所に投与する。ジンジパイン免疫複合体の破骨細胞形成と骨破壊への影響を検討するため、P.g感染歯周炎モデルマウスの歯肉にジンジパイン免疫複合体を注射器を用いて投与する。投与群と非投与群の歯槽骨吸収の測定、組織切片のTRAP染色を行い、ジンジパイン免疫複合体の影響を確認する。
実験3)関節リウマチや糖尿病などの疾患を持つ患者のPISAと血清中のジンジパイン抗体価の相関。歯周病患者血清のPISAとジンジパイン抗体価を検討したところ、相関性があることが確認されている(R=0.30)。歯周病と相互作用し、歯周病を増悪させる疾患として関節リウマチ、糖尿病が知られている。この疾患を持つ患者の血清を用いて、PISAとジンジパイン抗体価との相関性について検討し、歯周病の病態、疾患との関係を検討する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

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Published: 2023-09-11   Modified: 2024-12-25  

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