Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
脂肪細胞は加齢や閉経等の代謝性変化により増加する細胞で、骨髄ニッチの制御に重要な役割を担うことが近年明らかとなっている。広範な骨破壊病変を形成するがんの一つである多発性骨髄腫でも、脂肪細胞が腫瘍の進行や破骨細胞、骨芽細胞との相互作用を介し、骨破壊を助長するニッチの形成に寄与することが示唆されている。本研究では、脂肪髄モデルマウスに独自の骨髄腫細胞株を移植し病態を観察することで、骨破壊を示す癌における脂肪細胞の役割を明らかにし、ROS制御を介した脂肪細胞分化や脂肪髄を抑制することで、特に肥満患者や高齢者における癌の骨転移や進展を阻止し、予防する新規治療法を確立するための基盤とする。