Project/Area Number |
23K19759
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0907:Oral science and related fields
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
山口 亜利彩 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (20979687)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | エクソソーム / Exosome |
Outline of Research at the Start |
エクソソームは細胞間を移動し,生理活性物質を輸送する事で,細胞間コミュニケーションにおいて大きな役割を担う。歯周病は細菌因子,環境因子および宿主因子により引き起こされる炎症性疾患で,歯周組織の破壊と歯の喪失を引き起こす。現在の歯周病検査は,歯周炎の活動性や治療の予後を正確に評価することには限界がある。本研究では,様々な進行程度の歯周炎患者を対象に,唾液を採取し,歯周病臨床パラメーターの変化と唾液エクソソーム中の成分を比較することで,新たな歯周病バイオマーカーを確立したい。さらに唾液エクソソーム中のmiRNAが制御する遺伝子を解析することで,歯周病の発症と進行のメカニズムを解き明かす一端とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
エクソソームは,細胞から分泌される膜小胞で,唾液や血液等の体液中に存在し、タンパク質やRNA等の生理活性物質を輸送する事で,細胞間コミュニケーションの役割を担う。本研究では,歯周炎患者の唾液エクソソーム中のmiRNAがエクソソーム中または歯周組織関連タンパク質の遺伝子発現にどのように影響するかを解明するため,歯周炎患者および健常者の唾液からエクソソームを精製した。動的光散乱法 (DLS)を用い,精製したエクソソームの粒子径を測定した。測定の結果,唾液から精製した小胞の直径は約230μmであった。次にエクソソーム中の成分への炎症性サイトカインの影響を解析するためにヒト歯肉線維芽細胞の培養上清からエクソソームを精製した。DLSを用いたエクソソームの粒径解析では,精製した小胞の直径は約174μmであった。今後は①ヒト歯肉線維芽細胞が分泌するエクソソーム中のmiRNAに対するTNF-αまたはIL-1βの影響 ②エクソソーム中のタンパク質に対するTNF-αまたはIL-1βの影響について解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の半分程度が終了しているため、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では今後,ヒト歯肉線維芽細胞が分泌するエクソソーム中のmiRNAおよびタンパク質に対する炎症性サイトカインの影響の解析をする。TNF-αまたはIL-1βで刺激したヒト歯肉線維芽細胞の培養上清からエクソソームを精製し、エクソソーム中のmiRNAおよびタンパク質をリアルタイムPCRまたはウエスタンブロットで解析する予定である。
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