Project/Area Number |
23K19893
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0909:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂野 新太 九州大学, 五感応用デバイス研究開発センター, 助教 (30980841)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | PPARα / 細胞内コレステロール / ジペプチド / Alpha_fold2 / ABCA1 / コレステロール吸収 / PepT1 |
Outline of Research at the Start |
現在まで、食品成分、特にペプチドによるCHOL低下作用は、肝臓(あるいはHepG2細胞)でのCHOL代謝改善作用を中心に究明されている。動物レベルで効果を発揮するものは、ほとんど報告されておらず、その要因としては、ペプチドの体内吸収性が極めて低いことが考えられる。一方、CHOL輸送体である ABCA1の欠損マウスでは、CHOL吸収が低下する (J. Biol. Chem. 288, 30432-30444 (2013) ) 。このことは、FPによるin vivoでのCHOL低下作用が腸ABCA1発現低下によるものであることを強く支持するものであり、本研究独自性である「腸管を作用場とする新規CHOL吸収抑制ペプチド」の着想の契機である。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに発見された動物実験で有効な食品タンパク質由来ペプチドのCHOL代謝改善ペプチドは、発見順に、IIAEK (乳)、HIRL (乳)、VAWWMY (大豆)、GEQQQPGM (米)、VHVV(大豆)、FP (牛心臓)、VSEE (卵)、VFVRN (ヒヨコマメ)、RPR (サケ) のわずか9種類であり、受容体や標的分子が明らかになったのは、申請者らが見出したFPとIIAEKのみである。なかでもFPは、本申請研究のPOC (proof of concept) である、小腸でのCHOL輸送体であるABCA1発現の低下を介したCHOL吸収抑制作用を細胞・動物実験の両方で示した(Sci.Rep. 9, 19416 (2019) )。 本研究の目的では、「申請者らの見出した小腸で作用するCHOL低減ペプチドを基盤として、小腸におけるABCA1発現調節メカニズムの解明と、動物・ヒトレベルで効果を発揮する“真の高活性ペプチド”を解明すること」である。Alpha_fold2を用いたペプチドとPPARαのin silicoドッキングシミュレーション解析法によって、百数十種類のジペプチドにおいて、PPARαと高い結合親和性を示すことが明らかになっている。その中から、食品タンパク質から生成される(ペプチドカッターシュミレーション)、ジペプチドに候補を絞り、候補となりうるジペプチド(投稿準備中)は選定た。そして、細胞レベルで候補ペプチドがコレステロール蓄積を改善するのを実証するまでには至っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の進展に伴い、当初予想し得なかった新たな知見(肝臓PPARαを介したジペプチドによるコレステロール蓄積作用)が得られたことから、その知見を使用し十分な研究成果を得るために、当初の研究計画を変更する必要が生じたことにより、その調整に予想外の日数を要したため年度内に完了することが困難となった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、投稿準備中の論文を取り急ぎ投稿完了後、ドッキングシミュレーションで得られたジペプチドが小腸において期待される結果を得られるかを実証していく。
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