Project/Area Number |
23K19895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0909:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
喜多 俊介 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 研究員 (70985142)
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Project Period (FY) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 変形性膝関節症 / 有限要素解析 / 筋骨格シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
変形性膝関節症は、膝関節内の圧力ストレス増大で軟骨が損傷する疾患である。荷重圧を分散する半月板は過剰な膝回旋により接触面積が減少するため、軟骨の局部ストレスが増加する。我々はこれまでの研究より、膝外旋が膝痛と関連することを突き止めてきた。本研究では膝回旋運動により膝関節内に生じる圧力分布の変化を明確にすることで、膝回旋から膝OAを予防する新たな治療法を見つけ出す。関節圧力は体外から計測できないため、筋骨格シミュレーション解析と有限要素解析を併用することで、膝回旋に伴う軟骨および半月板の荷重集中を特定する。動作中の膝内圧変化を検証することで変形性膝関節症進行の力学メカニズムを明らにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は膝回旋によって生じる動作中の関節圧力変化を解明し、膝回旋アライメントの正常及び異常を判定する基準値を明確にすることを目的とし、具体的には以下の2点について明らかにすることである。まず第1に筋骨格シミュレーションおよび有限要素法を用いた膝回旋変化に伴う膝圧力変化を検証することであり、第2に膝回旋変化に伴う圧力変化と膝関節機能の関係を検証することである。 2023年度の実施状況として、以前の研究で作成した筋骨格有限要素モデルに対して、筋力弱化及び筋短縮モデルを作成した。現在、膝関節の回旋アライメント及び運動に影響を与える筋の張力を変化させることで、膝の回旋筋の張力変化によって膝関節の力学的ストレスにどのような変化をもたらすかについての解析を行なっている段階である。 膝関節の回旋筋の中でも、内側広筋は変形性膝関節症患者において選択的な筋萎縮を認め、内側広筋の筋萎縮は疼痛や軟骨減少と関連することが報告されている。一方で、内側広筋の萎縮によって膝OAが進行するかは不明であるため、内側広筋の張力低下が動作中の関節軟骨に加わる力学的ストレスを増大させるかを検討した。具体的には膝OA患者の歩容を筋骨格モデルで再現し、有限要素法によって膝関節の接触動体を解析することで、内側広筋の張力低下によって脛骨、膝蓋骨軟骨に加わる圧力が増大するかを調査した。本研究について2024年9月に開催される日本運動器理学療法学会学術大会の演題登録を行なっており採択の結果を待っている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では2023年度では筋骨格有限要素モデルの修正を行い、新しいモデルを用いた筋骨格シミュレーション及び有限要素法の解析を確立することを目標としていた。また、本研究課題の第1の目的である筋骨格シミュレーションおよび有限要素法を用いた膝回旋変化に伴う膝圧力変化を検証することについての一部データを用いて4月の日本運動器理学療法学会学術大会の演題登録を行う予定であった。現在までの進捗状況としては上記に述べたとおり、2023年度までの新たなモデルを用いた解析について確立し、日本運動器理学療法学会学術大会の演題登録も行った。 そのため、現在の進捗状況としては、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の第1の目的である筋骨格シミュレーションおよび有限要素法を用いた膝回旋変化に伴う膝圧力変化を検証することについては、解析手法を確立し、実際に内側広筋の弱化によって関節軟骨に加わる圧力変化を検証した。膝関節の回旋アライメントや運動に関係する他の筋についても同様に張力が変化した際にどのように膝関節に加わる力学的ストレスを変化させるかについて解析する予定である。また、登録した演題の内容については、発表の準備を進めるとともに、論文化に向けて、妥当性の検証を行い、準備を進めている段階である。 本研究の第2の目的は膝回旋変化に伴う圧力変化と膝関節機能の関係を検証することである。目的の1に対する解析により回旋に関与する筋の張力変化によって脛骨大腿関節や膝蓋大腿関節の圧力がどのように変化するかについては明らかになる。一方でなぜ回旋筋の張力変化によってそのような圧力変化が起こるのか、他の膝関節機能との関係についてはさらなる検証が必要である。つまり、膝の張力変化によってもたらされた膝関節回旋運動の変化や膝蓋大腿関節の運動の変化を解析することと、同じ歩行であっても、被験者によって膝関節の屈曲角度の変化や各身体セグメントの位置関係によって床反力の強さと方向が変化するため、筋の萎縮によってもたらされる圧力変化にも影響を与える。そのため、今後は筋の張力変化によって脛骨大腿関節と膝蓋大腿関節の運動がどのように変化するのかの解析と、どのような歩容であると筋萎縮によって圧力が増大しやすいのかについての解析を合わせて行う必要がある。脛骨大腿関節の三次元運動はすでに算出可能になったが、膝蓋大腿関節の運動の導出は今後の課題である。
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