Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究の主題は、分子動力学計算の飛躍的高速化である。現行の生体分子計算は分子動力学法に基づいている。しかし、分子動力学法は、全原子間の相互作用計算による膨大な計算を必要とするため、抗体の遠方抗原認識といった時空間スケールの大きな問題の解析が困難である。本研究は、分子動力学計算高速化のために、系の大部分を占める溶媒部分子を電磁気的に等価な連続体に置き換え、(a)原子数の大幅な削減と、(b)原子数回の相互作用計算の実現の2点で計算量の削減を図る。さらに、従来の経験的ポテンシャルに代わり、マクスウェル方程式を基礎として電磁気的分子間相互作用を分析・可視化する枠組みの構築を検討する。