Project/Area Number |
23K20056
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Project/Area Number (Other) |
18H03453 (2018-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2018-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石田 智恵 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (50706661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
狐崎 知己 専修大学, 経済学部, 教授 (70234747)
近藤 宏 神奈川大学, 人間科学部, 准教授 (20706668)
柴田 修子 同志社大学, グローバル地域文化学部, 准教授 (70573707)
内藤 順子 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50567295)
細谷 広美 成蹊大学, 文学部, 教授 (80288688)
渡部 奈々 早稲田大学, 地域・地域間研究機構, その他(招聘研究員) (00731449)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2018: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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Keywords | ラテンアメリカ / 暴力 / 日常性 / 記憶 / ジェンダー / 紛争 / 内戦 / 軍政 |
Outline of Research at the Start |
本研究はラテンアメリカ地域を対象に、内戦・紛争・虐殺・弾圧などの政治的カタストロフを経験した社会に関して、制度的解決や平和構築の枠組みに含まれない側面に注目し、カタストロフ以降を生きる人びとの日常的現実を明らかにすることを目的とする。 メンバーがそれぞれ対象とするラテンアメリカ各国・地域の独自の文脈に即し、暴力的な出来事がいかに日常生活に作用してきたのかを現地調査を通じて明らかにする。 これらの成果を集約し、日常性という視点の重要性を広く提起することで、移行期正義の枠組みに捕われないポストカタストロフ研究の議論の深化に貢献することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
Covid-19の影響により、2021年度は研究計画の中心にあった海外調査を実施できなかったが、繰越を経て2022年度には計画を変更しつつ部分的に調査を実施した。 研究分担者の内藤は、チリにおける軍政期の暴力の記憶と、現在の暴力とくにジェンダー暴力、フェミサイドへの人々の問題意識との重なり、関連について調査を行なった。具体的には記憶と人権博物館での資料収集、およびフェミサイドに抗する市民運動団体Las Tesisの活動の参与観察・インタビュー調査。同じく内藤は、国内では広島において、チリでの軍政下における暴力被害との比較の観点から、戦時体験についての語り部(被爆体験伝承者、家族伝承者、いずれも過去に聞き取りを実施した方)の継続調査、および広島平和記念資料館ほか平和関連施設の訪問調査を実施した。そのほかの分担者も、2022年度にペルー、コロンビア、アルゼンチンでの現地調査を実施した。 全体として、2021年度日本ラテンアメリカ学会第42回定期大会で「政治暴力の後の日常性―終わりのない問いを生きる―」と題して、グアテマラ内戦後の暴力に関する人類学の著作のある池田光穂氏を討論者に迎え、パネル発表を行なった。それに先立ち、池田氏の『暴力の政治民族誌――現代マヤ先住民の経験と記憶』(2020)の合評会をオンラインで開催し、『紛争という日常-北アイルランドにおける記憶と語りの民族誌』の著者酒井朋子氏を評者に迎えて議論した。 そのほか年に数回研究会を開催し、メンバーの研究報告を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定を変更する形ではあったが、繰越を経て海外調査を実施し、当初予定していなかった、Covid-19のパンデミックを経た現地社会の様子を視野に入れた調査を行なうことができた。また、オンライン合評会、学会パネル発表などの形で研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題の研究機関の最終年度に向けて、中止・延期したまま未だ実現していない海外調査を実施するとともに、プロジェクト全体の総括となる論文集の出版のための作業を進める。研究代表者・分担者のほか、寄稿を予定しているラテンアメリカ各地の研究者とのコミュニケーションを密にとり、各自の論文執筆と相互の検討、翻訳の準備を行なう。
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