Project/Area Number |
23K20066
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Project/Area Number (Other) |
20H01195 (2020-2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2020-2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
合田 正人 明治大学, 文学部, 専任教授 (60170445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 悠子 立命館大学, グローバル教養学部, 准教授 (40846995)
志野 好伸 明治大学, 文学部, 専任教授 (50345237)
竹花 洋佑 福岡大学, 人文学部, 准教授 (60549533)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥16,900,000 (Direct Cost: ¥13,000,000、Indirect Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2020: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 東アジア哲学 / 日本哲学 / 中国哲学 / 儒教 / 仏教 / 世界哲学 / イスラーム / 儒家 / 新東亜秩序 / 随筆 / 存在論 / リズム / グラマトロジー / 京都学派 / 現象学 / 三つの一神教 / 自然科学 / 翻訳 / 自然 / 道教 / 三木清 / 和辻哲郎 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、一方で東アジア哲学会 International Society of East-Asian Philosophyの運営、他方ではウェブ・ジャーナルJournal of East-Asian PhylosophyのSpringer社からの定期的刊行を二つの軸とし、日本を中心とするのではなく、むしろ海外の視点(例えばエジンバラ大学、Springer社)から日本、東アジアを照射するような仕方で、また、広く世界の研究者につねに呼びかけつつ展開される。加えて、イスラムなど新たな視点、新たな地域をつねに受け入れ、研究そのものが方法的にも内容的にも自己変容するよう努めている。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度末の企画になるが、本補助金研究代表者、研究分担者に加えて、気鋭のイスラーム研究者、井上貴恵氏をお招きしてシンポジウム「科学と神秘」を開催したが、これをいわば序奏として、6月には国際シンポジウム「世界哲学とは何か?」、9月15-16日にはISEAP(International Society of East Asian Philosophies)の第三回学術大会を「Following tne Brush」を総テーマとして、スコットランド・エディンバラ大学にて開催した。基調講演者としてアイスランドと韓国から二名を招聘、call for papersに応えてくれた100名を越える世界の研究者のなかから選抜された約50名の発表者が英語、中国語、ハングル語で発表を行なった。 本研究のもうひとつの柱であるJournal pf East Asian Philosophy (Springer)の刊行については、Volume 2, Issue 2を2023年6月に刊行することができた。専属編集者を雇用して常時編集作業を続けているが、今年度は投稿論文39本、採用論文12本、ダウンロード数13505件であった。 国際シンポジウムに関しては、エディンバラ大学哲学科准教授の森里武氏の協力を得ることができたのが大きな進展であったが、Journalの編集に従事している協力者の胡頴芝氏(御茶ノ水大学等兼任講師)には、ルーヴァンのカトリック大学で開催されたワークショップ、The Visions of Daoismに参加してもらい、近代日本における道家思想の受容について発表してもらった。研究代表者の合田は、イスタンブールのウスキュダル大学スーフィズム研究所を訪問、パリ10大学、台北の東呉大学でもハイデガー、日本哲学黎明期のスピノザ 受容について発表を行なった。実に充実した年度であったと自負している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
何よりも、感染症拡大により中止を余儀なくされていた対面形式での学術大会をようやく開催することができたのが大きい。しかも、森里武氏の協力を得て、エディンバラ大学という異邦の開催地で大会が実現されたことは特筆に値するだろう。また、ウェブジャーナルの編集についても、6月に最新号を刊行することできた。その後、たとえばOkinawaなど、特集号の企画なども順調に進んでいる。これに加えて、かねてより本研究に不可欠と考えてきた東アジア哲学とイスラームとの関係研究について、イスタンブールのユスキュダル大学スーフィズム研究所との知的交流の端緒を築くことができた。また今年度も、2017年から継続的に開催されているパリ10大学ナンテール校での日本シンポジウムに参加することができた。ハイデガーと日本哲学、が今回のテーマであった。同シンポシウムを主宰するティエリ・オケ教授と共に合田が監修者を務めている、フランス初のDictionnaire de la philosophie japonaise(フランス大学出版、PUFから刊行予定)の編集も順調に進んでいる。同事典については、本研究の研究分担者が数多の項目を執筆している。最後に、2024年度秋学期から合田が台湾国立政治大学にて在外研修に入るのに先立って、同大学ならびに台湾・東呉大学の哲学教員たちと交流、2月にはEast Asian Ethicsをめぐるシンポジウムに招かれて発表を行なった。総括するなら、数年間実施を見合わせざるをえなかったISEAPの学術大会を新たな方式で開催することができたのに加えて、新たな領域、新たな地域の研究に踏み込むことができた年度であった。継続中の作業についても、遅滞することなく順調に進展している。もっとも、ジャーナル刊行は更にスピードアップしなければならないが。以上、「おおむね順調に進展している」を選択した理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
第四回ISEAPの学術大会を開催することが第一の課題である。開催校としてはすでに福岡大学が決定しており、研究分担者の竹花氏を中心として、この4月にも総テーマ、基調講演者を決め、発表者を世界に向けて募る予定である。ウェブジャーナルの新たな号(通常号)を年度内に刊行するとともに、特集号の企画を具体化させえる。そのために、中国思想に通暁した研究者に研究協力を求めることが決定している。 研究分担者の竹花、石原両氏はエディンバラ大学の森里氏と緊密な関係を保っており、世界へ向けての英文での日本哲学紹介の作業を進めている。 国立政治大学名誉教授の林鎮國氏はISEAP第一回大会の基調講演者のひとりであったが、研究代表者・合田の台北在外研究期間中に、国立政治大学講師馬氏とともにスピノザ ・シンポジウムを開催する計画が練られている。それにとどまらず、合田は台湾哲学界との交流をできるだけ深め、本研究に更なるダイナミズムと広がりを持たせるべく努力したい。 新たな課題として浮上したイスラム研究については、2024年6月にフランスのイスラム研究者を招聘してシンポジウムを開催することが決定している。また、2024年度も、イスタンブールのユスキュダル大学スーフィズム研究所を訪問する予定であり、イスラームと東アジアの諸思想、スピノザ、マイモニデスとイスラームとの連関をめぐる本格的な研究に着手したい。上に記したDictionnaire de la philosophie japonaiseeの編集について、フランス側の監修者のひとりティエリ・オケ教授を2024年6月に招聘し、具体的な編集作業を進める予定である。年度内には項目原稿の大半が集まることになっており、その点検、修正依頼という膨大な作業が予定されている。 最後に、本研究の朝鮮部門の強化のために、京都大学のKwak Minseok氏の協力を要請したい。
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